環境デザイン・アトリエ

横浜の建築家からのメッセージ。
日々感じた事を綴ります。

2013年3月20日水曜日

夜学校みたいな雰囲気のレクチャー

ここのところ、黄金町で行われた「美術の歴史」のレクチャーに2度参加した。
レクチャーというか・・・十数人規模で「夜学校」みたいな雰囲気だったけど。

講師は天野太郎さん(横浜美術館)と、村田真さん(美術ジャーナリスト)でどちらも面白い話をしてくれた。
10代の女性から(たぶん)60代?の女性まで、老若男女問わず話を聞きたい人が集まっていた。

江戸時代に伊藤仁斎(儒学者)が古義堂という私塾を立上げて、お金をもらって儒教を教えていた、と聞いた事がある。
学びにくるのは、一通り「遊び」(酒・女・博打)を経験した高齢の商人とか、若い青年とか、農民も遠くからやってきたそうだ。
みんな、知識を得て、認識を新たにするのが楽しくて、私財を投じて学びにきていた。
「こんなに学問が楽しいとは・・・今までの「遊び」はなんだったんだ!?」と、
多くの人が遠くから集まって、みんなとても熱心だったらしい。

「知」とは、そもそも楽しいものじゃないか、認識を新たにするのは喜びなんじゃないか・・・と思う。
今の「学校制度」になると義務のように感じてしまうけど、人が学びたい知りたいと思う源には、好奇心と充実感があるんじゃないか・・と。

黄金町でやった二つの「美術の歴史」の講義を聞いて、学ぶ事の楽しさと共に、学校の「原型」を感じた。
画:hiromichi yasuda



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