「この電車は、池袋行きですが、途中で行き先が変わるかもしれません。」
と流れた。
「????・・・・マジ?」
一瞬耳を疑ったけど、数分後、また、
「この電車は、池袋行きですが、途中で行き先が変わるかもしれません。」
と流れた。
「マジ?!」
こうなると、俄然、興味が湧いて来た。
[この電車は池袋行きで無ければならぬ!]という僕と、[知らない場所にワタシを連れてってくれるのかしら?]というもう1人の僕との葛藤の末、あらぬ妄想まで発展。
結局、『池袋行き』の電車は池袋から二つ先の『千川行き』となり、車内放送通りになった。
膨らんだ空想は一気にしぼんだけれど、一瞬心の旅を楽しんだ。
画:hiromichi yasuda