環境デザイン・アトリエ

横浜の建築家からのメッセージ。
日々感じた事を綴ります。

2013年12月28日土曜日

今年もそろそろ終わりに近づいて・・・

年賀状も出し終わったし、お付合いのある業者さんも役所もお休みに入ったし、僕もそろそろ仕事納め、です。

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今年は今までに無く慌ただしい年でありましたが、来年も人々に喜ばれる、より良い建築を目指して、設計者として社会に貢献したいと思っています。

一年間、ブログを読んで頂いた皆様、どうもありがとうございました。
皆様にとって素晴らしい2014年になる事を祈願して、お礼の言葉とさせて頂きます。
画:hiromichi yasuda



2013年12月26日木曜日

体が資本

ここ数日、風邪を引いてしまって調子がイマイチ、仕事量も半分に落ちている。

つくづく体は大切にしないといけないと思った。
出来るだけ体を休めるようにしているのだけど、師走のこの時期、なかなか思うようにいかない。それが長引く原因にもなっている。

改めて、無病息災、予防が一番と思う。

・疲れを貯めない。
・寒むかったら放置しない(温かい服装)
・風邪かな?と思ったら、さっさと切り上げて早く寝る。
・普段から栄養をしっかりとり適度な運動。

と、まあ、今回の反省点を書いたけど・・・・
わかっちゃいるけど、なんとやら・・・・・・・・・・・・・


画:hiromichi yasuda

2013年12月23日月曜日

年の瀬の風邪

年末になって、風邪を引いてしまったみたい。
無理をしない程度に・・・と思っていても、いつの間にか体に負担をかけていたのか・・・歳なのか・・

温かいものでも食べて、お布団に包まって、ヌクヌクして少し休んだ方が良いかも。
画:hiromichi yasuda




2013年12月19日木曜日

「生活」について、改めて考える。

「生活」という言葉、漢字を見て、改めて考えてしまった。

生活の「生」は、生きるであり、「活」は「活き活き」の「活」である。
生活とは、本来人間が「活き活きと生きる」・・を意味している。

今度の震災で、東北工業大学の新井さんを中心に[仮設カスタマイズ研究会]という勉強会が組織されて、今、仮設住宅を本設住宅に転用出来ないか?という課題に取り組んでいる。

 仮設住宅は、「必要最小限」の設えで作っているので、シンプルで施工も簡単。パタパタ組み立てられて、作る人には非常に良く出来ている。

反面、味気ないというか、住む人には、生活の為の「何か」が足りない。
 「何か」というのは・・・・例えば、笑ったり、おしゃべりしたり、楽しくお食事したりする、人々が活き活きと生きるための人間の居場所。
その「何か」が足りないと、・・・それは「生活」を支える器とは言えないんじゃなかろうか?

今提案してるのは、ご近所さんとお話したり、日向ぼっこが出来る「広縁と庇」を加えた転用住宅。
たったそれだけのことでも、文字通り「生活」に近づけるのではないかと。


画:hiromichi yasuda



2013年12月15日日曜日

物忘れとキャパシティ

元々モノをよく忘れるほうだけど、ここのところ、ちょっと多いというか、うっかりミスが続いてマズいことになっている。

そろそろ、お年もお年だから・・という訳じゃなくて、原因は自分では解っていて複数の仕事を錯綜するようにやっているからだと思う。

スケジュールはバッチリで、キッチリこなしてるから、これぐらいの仕事量はへっちゃらと意識してるんだけど、[無意識]の部分に穴が開いててチョロチョロ漏れてるんですね。
自分のキャパシティを過信してるのかもしれない。

贈り物のお礼(連絡)や傘の置き忘れ・・・ぐらいから始まって、心配なのは、だんだん、だんだん、忘れるモノやコトが大きくなっている事。

チョロチョロ漏れてうちはまだしも、そのうちとんでもないモノを忘れちゃったりして。
そろそろキャパの限界というサインかも・・・

画:hiromichi yasuda


2013年12月12日木曜日

浅草のいいところ

ふるさとの、訛なつかし停車場の・・・・確か、中学の国語で覚えたんだったか・・・

先日、浅草で、夕方店が閉まりだした頃に仲見世あたりでウロウロした時、
駅へはどう行くか、靴屋さんに尋ねたところ、

「いいかいあんちゃん、この先を行くってーと十字路に出っから、そこーひだりぃまがって、スーッといきゃ突き当たりよ、(このすっとこどっこい)」
下手な再現だけど(勿論、すっとこどっこいもなかったけど)小気味の良い江戸弁で、捲し立てるように言われた。
ぶっきらぼうだったけど、いい感じのおっさんだった。

雷門のあたりまで来ると、今度は5・6人の集団が沢山いて、集団ごとに制服が違うから、地方から来た修学旅行生とすぐわかる。
「もう、しまっちょるね〜」
と残念がってるグループや(たぶん九州)

「はよせなあかんで〜。せんせ、来るで〜」
と急いでいるグループ(たぶん関西)

いろんな言葉なまりを聴いているなかに混じって、浅草っていいなと思った。
画:hiromichi yasuda





2013年12月10日火曜日

日本工業大学でのレクチャー

日本工業大学の小川先生の依頼で、今日、建築系の学生の前でレクチャーをしてきた。

最近の仕事やそれに伴って考えた事をまとめる良い機会になったので、ここ数日は写真や言葉を選びながらレクチャーの構成を考えた。

こう言っては元も子もないけど、いつも社会との関係を考えて仕事をしている訳では無くて(残念ながら)、行き当たりばったりだったり、むしろ業務に追われている事が殆どである。
こうして時間を与えて頂いて、やってきた仕事の社会的意義や価値を冷静に考えられたのは、本当に良い機会だった。小川さん、どうもありがとうございます。

今まで、無意識に、、、あるいはがむしゃらにやってきた事が整理されてくると、
「次」に何をやると良いか?、自分が本当に喜びを感じてしている事はなんなのか?朧げながら見えてくる。

まだ仕事を選ぶ立場でも年齢でも無いけれど、「与えられた仕事」が時に自分の中で重要であったり、モノ考えるきっかけになったりして、自分の履歴に位置づける事が出来た様な気がする。

60分もの長時間喋ったのは初めてだったけれど、それは仕事に含まれる情報量が多くなった証拠でもあり、僕にとっては喜ばしい事だった。
それだけ試行錯誤してきたということだから。

画:hiromichi yasuda





2013年12月8日日曜日

名前について

知合いのアーティストで、僕の事を「アンドー」さんと呼ぶ人がいる。

初めてお会いした時に「安田博道」と記した名刺を渡したのだけど、2回目にお会いしたときに「・・どー」さん、と呼びかけられ、聞き取れなくて何となく返事をした。

その後パーティでお会いした時は、はっきり「アンドー」さんと呼ばれ、
はは〜ん、間違えてるなと思ったけど、場の雰囲気で訂正はしなかった。
僕が建築家だから「アンドー」さんと覚えてしまったのかな?

4回目にお会いした時も、「アンドー」さんと言われて、さすがに訂正した方が良いかなと思い、「いや、実は僕、ヤスダなんですが・・・」と答えた。すると・・・
顔を真っ赤にして、「いや、申し訳ないです・・・ああ、そうでしたか、いや、申し訳ない・・・ホントに・・・」
すごく恐縮していたので、こちらも恐縮してしまった。

先日、「ヒロミチ」さん・・・と呼ばれ、誰だろ?と振り返ると、彼だった。
今度は間違っちゃ無いけど、「ヒロミチ」なんて呼ぶのは親か兄弟ぐらいだから、何となくコソバユイというか、照れくさい感じだった。

画:hiromichi yasuda


2013年12月5日木曜日

昔お世話になった、さくら樹脂

綱島にさくら樹脂という、アクリルなどプラスチックを加工する工場がある。
もう、10年も前になるけれど、建築家仲間で展覧会をやったのが縁で、アクリル家具や掲示板を加工してもらった。以前デザインした家具は、アクリ・ラックという名前で、今もさくら樹脂さんでネット販売して頂いている。
http://www.acry-ya.com/acry-ya_new/html/original/htm/a-910202.htm/acry-rack.htm

最近は、半年に一回アクリ・ラックの売上メールが届く程度で、数年前に引越した工場を訪れる事も無く、お世話になった割には疎遠になっていた。

先日、新しく始まる設計の現場を訪れた際に、偶然「さくら樹脂」の看板を見つけた。
「ああ、引越先はここだったんだ・・・」
急に懐かしさが込上げてきて、アポ無しで事務室に向かう。

事務室では、十数名のスタッフが働いていて、その奥に、当時お世話になった須藤さんがいた。
ひょっこり顔を上げた須藤さんは最初ビックリしたけれど、その後昔と変わらない笑顔で、
「ああ、ご無沙汰ですね」
と言葉をかけてくれた。


写真:jin hosoya






2013年12月2日月曜日

仕事の効率化は・・・難しい。

設計事務所の仕事は、なかなか効率化できない。
というか、単に僕が非効率なだけかもしれないけれど、図面やスケッチだけじゃわからないから、模型を作ってみたり壊してみたり、時間だけが過ぎていく。
なんでこんなに効率わるいんだろ?

高校の頃、英語が不得意だった。
コワい先生が揃っていて、なかでも某先生は試験で間違えると、ノートに10行、暗記する為に構文を書かされた。
10っこ間違えたら、100行、その構文を書き写さなきゃならない。
千本ノックみたいな、反復練習である。

ノートに書いている時、暗記そっちのけで、どうしたら時間短縮できるかばかり考える。
カーボン紙使って2ページ一気に・・・・いやいや、カーボン紙だと一目でバレちゃうから・・・
必死に考えた末、ふと鉛筆2本使ったらいける・・・・と鉛筆を2本を持って器用に構文を写し始めた。
すると・・・早い早い、いつもの[半分の時間]で、終わってしまった。
3本も試すが、さすがに無理だった。。。。




2013年11月30日土曜日

酉の市

年、肌寒いこの季節に酉の市がある。
今年も、友人と近くの大鷲神社に出かけた。
勿論熊手を購入するためで、もう十数年続けている。

縁起物ですから。


皆さん商売には関心があるのか、すごい人出。
伝え聞いたところによると、年々、徐々に大きなモノ(熊手)にしていくと、翌年は商売繁盛で会社も栄える、らしい。

おかげさまで、今年1年はちょっと仕事も増えたし、今回はもっと大きなの買っちゃって、来年は、商売繁盛、ウハウハ、熊手のご利益期待しましょ。
・・・なんて欲を出したけど、

よく考えてみたら、あれこれあって
去年は熊手、購入してなかったんだ。
???
ま、、、、縁起物ですから。
画:hiromichi yasuda



2013年11月27日水曜日

こどもの環境と学習

先日、友人が務めている保育園を見せてもらった。

そこはインターナショナルスクールで、こども達は・・・少し海外の子もいるようだけれど殆ど日本人だった。
他方、先生は外国人ばかり。
授業は全て英語。

見てると保育士さんがしゃべる英語に、子供達はついていってるというか、普通にコミュニケーションが取れているようだった
耳を傾けて聞いてみるけど僕はさっぱり??

友人曰く、子供達は数ヶ月で、何となく保育士さんの言葉がわかるようになるとか。

「ちなみに、僕が入学したら、英語つかえるように・・・」
「無理」
・・・・秒殺。

画:hiromichi yasuda

2013年11月25日月曜日

ジャック&ベティ(楽隊のうさぎ)

横浜の若葉町に、[ジャック&ベティ]というミニシアターがある。
支配人さんがセレクトした良質な映画を上映している、最近では珍しい名画座のような映画館でコアなファンも多い。

その支配人さんと、先日パーティで話す機会があった。
僕はそんなに映画に詳しくはないのだけれど、高校の友人で映画を作ってるのがいると話して、「[かぞくのくに]をプロデュースしたやつなんですけど・・・」と言うと、

「あ、越川さん!、今度彼の[楽隊のうさぎ]上映しますよ!」

楽隊のうさぎとは、友人がプロデュースした最新作で、故郷の浜松が舞台である。
一度、見に行こうと思っていた。

支配人さんはいろいろよく知っていて・・・しかも、ジャック&ベティで上映するとは・・・
さすが、お眼が高い・・な。


2013年11月22日金曜日

美味しい和菓子

美味しいケーキ屋さんと聞いて買いに行くが、店員さんが細身だったりするとどこか釈然としない。

先日、世話になる知人のお土産に、デパ地下の名店街に行った時の事。

幾つか美味しそうな洋菓子や和菓子があったが、そんな中で[とらやのどら焼き]が目に留った。
美味しそうだな〜と思いながら、眺めていると店員さんが近づいてきて、「お土産ですか?」と声をかける。

ふと顔を上げると、ややポッチャリした若い女性がニッコリ。
「ええ、まあ・・」と曖昧な返事をして、あたりを見渡すと、その隣のベテラン店員さんも、やや、ポッチャリ。
それだけじゃなくて、店内に居た4人の売り子さん、全て、どちらかと言うと積載荷重オーバー気味の、ポッチャリ顔。

その時、[とらやのどら焼き]は美味しいに違いないと確信した僕は、「このどら焼き下さい」と答えていた。

画:hiromichi yasuda





2013年11月18日月曜日

線路は続くよどこまでも・・

最近、鉄道の2本のレール間隔が規定値を超えている事件があった。
だから、って訳でもないけれど、今日、上大岡の駅で電車を待っている時に、ふと線路に目が行った。

そこで、たまたま見た僕の目の前のレールが、継ぎ手の部分だった。
皆さんご存知だと思うけれど、レールの継ぎ手はスライドするように作ってある。
そりゃそうだ。
鉄は熱で伸び縮みするから、直行して継いだレールだと伸びた時に暴れてしまう。

画:hiromichi yasuda


フムフム、と思って、じゃ、隣の継ぎ手は?・・と、ホームの端まで歩いてみるが・・・
50mは歩いただろうか、行けども行けども無い。
レールの継ぎ手が無い!?
レールって、一本、50m以上もあるの?

そもそも、50mものレールは、どのようにここまで運んだの?
みんなが寝静まった真夜中に、ゆっくりゆっくり国道を運んだとか?
もしくは、線路の上で”ところてん”みたいにレールを作ったとか?
実は、レールはぐにゃぐにゃ曲がるとか・・・まさか・・・

う〜ん・・・レールミステリー。

2013年11月16日土曜日

浜松やらまいか交流会

先日、浜松市主催のパーティ、「やらまいか交流会」に参加。
首都圏で働く浜松にゆかりのある人にエールを送る会。(ま、交流会です)

そこに、食品コーナーがあって、日本酒や果物、みかんジュース、駄菓子におまんじゅうなど、浜松ブランドの品々が数多く出ていた。それらお酒や食べ物を摘んでいるとどれも美味しくて、ご当地ものがこんなにあるのに如何に知らなかったか!・・
ちょっと申し訳なくて、これからは、知人への土産やお礼の品々に浜松の名品を送ろう、と思った。

その後、交流会でバッタリ再会した同級生と食事、予期せぬ楽しい時間になった。

社会人駆け出しの頃、故郷とか、同級生とか、それどころじゃなくて自分の世界でイッパイ・イッパイだった事を思うと、それなりに、世間並みに、郷土愛を語れる歳になった。
画:hiromichi yasuda



2013年11月13日水曜日

黄金町アートブックバザール

「黄金町アートブックバザール」と言っても、[古本市]がある訳では無くて、黄金町にある古本屋さんの名前。
僕の事務所から100mぐらいのところにある。

このお店、本以外にも、水草を株分けして売っている。

以前、購入した水草の育ちが悪いので相談に行ったら、「しばらく店、空けます」という看板を出して事務所まで様子を見に来てくれて、これは・・・ってことで、肥料を分けてくれたり、別の水草を株分けしてくれたり、草の名前を教えてくれたりした。

アート本から建築本まで、かなり充実した本屋さんだけれども、商売っけがない。
店員さんもそうだけど、空間全体がおおらかというか、本に囲まれたスペースはどこかほっとする。
ここに行くと、「そんなに急いでどこへ行く?」と問われている様な、もう一つの時間軸があるように感じてしまう

店員さんは、今日も淡々と植物に水をあげていた。
画:hiromichi yasuda



2013年11月11日月曜日

関心・感心・甘心

昨日まで行われていた「バカワネガコ展」
内容は、前回書いたので端折りますが、
そこで、[関心]をもったのが、コバヤシ・イッセイさんとタカムラノリコさん出展の新聞紙で作った、「買い物袋」
ちょっと長くなるけれど、とても印象に残ったので、お付合いを。

買い物袋は、「四万十新聞バッグ」と言う。
四万十川は沈下橋があるぐらいでよく水かさが増す。水が引いた後、周辺の樹木にはスーパーのビニル袋などが引っかかって掃除が大変だったとのこと。
それを何とかしようと、梅原真さん(デザイナー)が新聞バッグを思いついた。
新聞とデンプンノリだけで出来ているから、水に浸かれば解けて流れて残らない。
だから、四万十新聞バッグ。

で、その作り方を見せてもらったのだけど、こちらもとてもスマートで[感心]した。

一枚の新聞と、ノリ、ハサミ、それと、120円の缶コーヒーを用意する。
缶コーヒーが意外と重要な役回りで、新聞を折り畳んでいく際に、
円筒のエッジで新聞に折り目を入れて、円筒の直径5cmは採寸に使って、円筒のカーブに沿って把手を曲げる。使い倒して無駄が無い。
おまけに、・・・最後、完成したら、フタをプシュッとやって、完成祝いの乾杯!
オチまでついてる

新聞紙と、デンプンのりと、ハサミと・・・・120円の缶コーヒーがあれば、エコで環境に易しい買い物袋が完成する。[甘心]
画:hiromichi yasuda



2013年11月9日土曜日

ちょっと宣伝させてもらいます

知人に、「あなた押しが弱い」と言われたので、ちょっと宣伝します。
現在[バカワネガコ展 〜消費しないものづくり〜]に出展しています。

この展覧会は、横浜のnitehi worksさんとstudio BO5さんの主催で、会場はnitehi worksです。
http://www.nitehi.jp

UPサイクルがテーマ。
今あるものに少し手を加えることでその価値を上げよう、豊かさを発見していこう、と考えています。
モノが溢れている時代、さらに新しいものを増やすのではなく、ちょっとした工夫で生活の豊かさは実感出来る、そんな想いで皆さん出展しています。

明日は、16時からトークイベントもあるので、ご都合着く人は是非足をお運びください。

行き方など、詳しくはこちらから↓
https://www.facebook.com/koganewakaba


2013年11月7日木曜日

間抜けの構造・・・ビートたけし

「間抜けの構造」という、いかにもたけしが言いそうな本。
面白くて、あっという間に読み終えてしまった。

ただ、「間抜け」とは言ってるけど、内容は「間」の取り方についての話。
たけしがおしゃべりしているような文体だから、笑いがあって、テンポが良くて、時折考えさせる、まさに「間」がいい本・・・なるほどなぁって感じだった。

漫才やったり、映画作ったりしているからこそ言えることだけど、現場で最も大事なのが「間」の取り方という。コンマ数秒「間」を詰めるだけで(あるいは「間」を空けるだけで)で、どっか〜んと笑いが取れたり、重要なシーンが興ざめしたりすると言うのは説得力があった。

「空間」は、「空き間」と 書くから、設計者も意識的にしろ無意識的にしろ、「間」について考えている。
「間」が詰まっていたり「間」延びしていると、「間」が悪くなってしまうから、そこは全力でやらないといけない。
「ま」、いいや・・・じゃ、済まされません、ね。
画:hiromichi yasuda







2013年11月5日火曜日

事務所登録の更新

建築士定期講習修了証が届いた。
先日、受講した「一級建築士の定期講習」の結果、見事修了。
おかげさまで、この先3年間は一級建築士でいられる。
(と言っても、今までこれで落ちた人は聞いたことが無いけど・・)

ひとまず、安堵していると、今度は事務所登録の更新。
5年ごとの更新手続きで、前回からあっという間の5年間だった。

[光陰矢の如し]
近頃は、過去を振り返る時決まってこの言葉が思い浮かぶ。

この先、僕にどの程度のことが出来るのかしら?
画:hiromichi yasuda






2013年11月2日土曜日

風と光のトイレ (神奈川建築コンクール)

建築家の黒田和司さん(NEU総合計画事務所)と共同で設計したトイレ(風と光のトイレ)が、神奈川県地区コンクールの一般建築部門で、アピール賞を頂いた。

http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/p525426.html
共同設計の黒田さん、審査員の皆さん、どうもありがとうございました。

ところで、他の受賞作(一般建築部門)を見ると、大きな施設が多かった。

大きな建築は、機能が複合しているから、バランスや調整を含めて「全体」を考えることが重要になる。
例えば長編小説のように、全体の構造が複雑で長大なものだから、所々に人を飽きさせない仕掛けが必要になるし、矛盾した条件にも破綻が無いように納めなければならないし、だからと言ってコンセプトは忘れてはいけないし
全体をまとめるには、持久力を含むかなりの体力が求められる・・と思う。
大きな建築が数多く受賞するのは良くわかる。

対して、僕らのトイレは単機能だから、短編小説のようにシンプルなアイデアでどれだけの強度があるか?が、重要になる。
持久力というより瞬発力、かもしれない。

今回、大きな建築に分け入ってトイレが受賞して本当に嬉しかった。
と同時に、大きな建築でも一度挑戦してみたい・・・と思った。


画:hiromichi yasuda

2013年10月31日木曜日

なにがあっても、なくても

慌ただしい一日だ。

ここ数日、かなりの時間を費やしてきた徳島のプロポーザル。今朝あっけなく落選の知らせを受ける。・・・落胆。

傷心した気持ちを整理するには時間が必要・・・と、思ってる間もなく、明日から始まるバカワネガコ展の準備で設営会場に向かう。
仲間と、ああしよ、こうしよ言いながら設営。

やっと終了、事務所に帰って一休み、コーヒーを・・と思っていると、こちらも明日から始まる関内外オープンのお知らせで、当局のスタッフが説明にやって来た。
このイベントに限らず、他にもシンポジウム参加とか、図面作成とかいろいろあって、忙しない1週間は続きそう。

[忙(いそが)しい]も[忙(せわ)しない]も、心を亡くすとはよく言ったもので、
深く、ゆっくり考える心の余裕が無い。

ま、しかし
・・・・・
慌ただしい一日、今日だけは・・・それが救いになってる気も・・・
画:hiromichi yasuda



2013年10月29日火曜日

徳島県の漁村集落

徳島県は昔、一度だけ訪れた事がある。
少ない経験とは言え、他の四国3県に比べて徳島は何故かベールに包まれていた・・と言うか、記憶からスッポリ抜けていた。
徳島の特徴を聞かれても、阿波踊りぐらいしか知らないし・・・・


徳島県南部にある日和佐浦という漁村を訪れた。
ここには、街の[昔の佇まい]が残っている。
建物は勿論だけれども、路の造りがユニークで「あわえ」と呼ばれる路地があって、それが街の構造を今に伝えている。

東西の路が車が通行でいる大通りで(といっても4・5m程度だけれど)、
南北の路が人や動物が通れるくらいの路。
それぞれ格子状に組まれていて、
街の南端の漁港まで繋がっている狭いほうが「あわえ」。

その路地でおしゃべりを楽しんでいるおばちゃん達を何度か見かけた。今ではあまり見られなくなったけれど、おばちゃん達は、どことなくノンビリしているというか、ゆったりした感じで、時折笑い声が聞こえてくる。

そんな風景を見ていると、
おそらく、100年前の日和佐浦のおばちゃんも、今と同じような身振り手振りでおしゃべりしていて、時に笑っていたのでは無いか?と思えてしまう。
画:hiromichi yasuda

2013年10月24日木曜日

幼稚園の増築

横浜市は、林市長さんが子育て支援に力を入れていて、保育園・幼稚園の整備を進めている。今年の5月には待機児童が0人になったとマスコミが報道。市長さんも珍しくテレビに出てた。

今度、僕の事務所でも横浜市の保育園(増築)を設計をする事になった。
相談を受けた事はあるけれど、実際の設計は初めて。

自分に子供が居ないので、なにぶん想像するしかないのだけれど子供達にとってどんな空間が良いのだろうか?

以前、子供部屋で押入スケール(立つと頭があたる大きさ)のジャイアント家具を設計した事があるけれど、幼い頃押入に居るのが好きで、それが記憶のすみにあったから。
今回はもう少し大きなスケールになりそうだ。

さて、何を足がかりに考えようか?
明日が最初の打合せ。

考える・・・カンガエルー・・・カンガルー・・・・

画:hiromichi yasuda







2013年10月22日火曜日

モノを無くす癖

モノを無くす癖がある。
自慢じゃないが、ホント〜に良く無くす。
しかもしばらく気が付かないから、どこで無くしたかも、分からない。

マフラー・手袋・傘などは日常茶飯事だし、泊まったホテルのカードキーを無くし危うく部屋に入れなかったこともある。

先日も四国の旅で、デジタルカメラを無くした。

レンタカーの旅、美しい風景に出会うと、ついつい車を止めて写真をパチリ。
車を出て写真をとることも。
石垣のきれいな棚田では、土手にカメラを置いて、しばらくその風景に見入っていた。

さて、目的地に着くと・・・・カメラが無い。
・・・・・・・・
あ!、あの土手だ・・・と、今回は無くした場所をしっかり覚えている。
しかも、置いた場所の雑草のディテールまで。
でも、100kmも走っているし、帰りの飛行機もあるから引き返す訳にもいかず・・・無くした場所を覚えているだけ始末が悪いというか、成仏できない記憶力というか、猫に小判というか・・・

やむなく、スマホでイマイチな写真を撮って、任務完了、、、とほほ・・

一日の使命を終えて高知空港に辿り着く。
搭乗券を取り出そうとカバンを開けると
そこに、カメラが・・・・
画:hiromichi yasuda



2013年10月20日日曜日

五台山竹林寺でのお話

五台山竹林寺は、四国八十八箇所をめぐるお遍路さんの31番札所である。
そこの[客殿]で、建築家の堀部安嗣さんのレクチャーが行われた。

お寺で建築のレクチャーを聴くのは初めてだが、新鮮でなかなか良いモノだと思った。
外に目をやると、名勝庭園、立派なお庭が見える。
ぐるりと回廊が廻るその中心に広いお座敷があり、そこで堀部さんがお話をされた。

客殿の造りは、ドッシリしていて、柱・梁は太く天井も高い。
20名弱の集まりであったが、器(建築)がしっかりしているので、まだまだキャパシティに余裕がある。

公共建築で、よく「箱モノ」と揶揄される市民ホールがあるけれど、「寺」が集会所だった頃を考えると、「箱モノ」という言い方はちょっとヘンというか、その響きにかなり違和感を感じる。

大きな屋根があって、そこにいい話をしてくれる坊さんが居て、町の人が自然にその話を聞きに集まってきた、そんな風景がイメージできる。

堀部さんの話は、とても面白かった。
画:hiromichi yasuda


2013年10月14日月曜日

代田の町家(坂本一成さん設計)


[代田の町家]はとても素晴らしい住宅だった。
坂本さんは、これを30代早々で作っているのだから・・・
ある種、天才的なところがあったと思う。

先日、坂本一成さんが設計された、[代田の町家]を見てきた。
1976年に建てられたこの住宅は売りに出ていて、今はだれも住んでいない。
(今回、それが理由で中まで見られる事になった)

一通り拝見して、その清々しさに、ただただ興奮して、
でも、何が僕の琴線に触れたのか?
上手く整理できないもどかしさを感じて・・・

・・・・と、その時
友人建築家が
「僕のやりたい(設計したい)事が全てやってある。しかも『上手く』やってある・・・」
と、ポロッとつぶやいた。

「そう!・・・まさに、そう!!」

住宅を見るとき、そこでの生活(豊かさ)を見ると同時に、僕ら専門家は空間の構成やスケール、光や風の流れなどプロ作り手として)視点で見る。
この住宅は、その点をすごく満足させてくれる住宅だった。
画:hiromichi yasuda






2013年10月12日土曜日

キンモクセイの香り

道を歩いていると、どこからとも無くキンモクセイ特有の、甘い香りがしてきた。
どこにあるんだろ?とキョロキョロするが、木の姿は無かった。

まだ、中学の頃、初老に差し掛かる先生が
「この時期、キンモクセイの香りが良いですね。」
と言ったとき、
「あ、トイレの芳香剤のニオイですね!」
と、反射的に答えた。

その後、先生の何とも言えない苦りきった顔は今でも覚えているのだけれど、流石にマズい事いっちゃったなと後悔した。

この時期、キンモクセイの香りを楽しむ齢になって、改めて先生のあの表情を思い出す。


画:hiromichi yasuda





2013年10月10日木曜日

限界は自分で決めるもの?

この時間になると、やや疲れが出てきた。(ただ今22:30)
蒸し暑い上に、ずっとパソコンに向かって仕事をしてきたからなぁ。。。
おまけに、今日はちょっと考える仕事だったから。
(って言うと、いつも頭、使ってないみたいだけど・・・)


そろそろ帰ろうか、
と、思った途端に気が抜けてしまった。
もう、やめやめ。

部活動での練習もそうだった。
もう、これで一日の泳ぎ終わり!と、
一度気が抜けると、予期せぬ追加(当時は「増し」と言われてた)
があると、ヘロヘロで対応出来なかった。

人間は精神的な生き物だな。

画:hiromichi yasuda




2013年10月8日火曜日

食事が美味しくないのは?

最近、食事をしていて、美味しいなぁと思う事が少なくなった。
何故なんだろ?・・・


こんな言い方が適当かどうか・・、生命を維持させる為にしょうがなく口をモグモグさせて、ゴクンと飲み込んでいるような・・・半ば「義務」で食事を取っている様な・・・感じ。


ただ、そうは言っても食欲が無い訳では無い。
しっかり朝食は取っているし、お昼になるとお腹が減ってくる。
午後4時から5時ぐらいになると、小腹が減るので、ちょっとお菓子をかじるティータイムも設けている。

ネットで調べたら、亜鉛不足による味覚障害の可能性があるとか・・・・
亜鉛が多く含まれる食材は、ココア、きなこ、アーモンド、煮干し、etc・・・
それ程好きなものはないけれど、ちょっと多めに食べてみようか。
・・・・・・・・
・・・・・・・・
美味しく食事をするために、「義務」で食べるのもヘンかな?

画:hiromichi yasuda



2013年10月6日日曜日

JIAの街づくりシンポジウム

昨日は、JIA(日本建築家協会)による、黄金町街づくりのシンポジウムがあった。
僕も、ナビゲーターとして街の案内役と、シンポジウムのコメンテーターを頼まれた。

改めて、昔が刺激的すぎる街だったので・・・昔の街はこちらをクリック
今の街は対照的だと思う。

今のような街になるのに、どれだけの人が汗をかいたことか・・・
シンポジウムで、改めて実感した。





2013年10月3日木曜日

一級建築士の定期講習

一級建築士の定期講習というのがあって、
建築士の倫理規定から、技術や法律の話まで、
まる1日の講習を受けてきた。
姉歯事件以降、建築士全てを対象に3年に1度の定期講習が義務づけられたから。

約400人ぐらいの会場で目にしたのは・・・
(こういっちゃなんだけど)たくさんのお年寄り。
資格取得から20年以上経つから、僕もそろそろ中堅からベテランと言っても良いと思うけれど、明らかに僕より年配と思われる人ばかり。
白髪のおじいさんや杖をついている人やら・・・
会場では、僕なんかまだはな垂れ小僧と見られている節がある。

と思っていたら、ネット上に[50歳以上の一級建築士が全体の約2/3]というデータがあった。
20代となると全体の1/10にも満たない。

まだしばらくは「ベテラン」になれそうにない。
画:hiromichi yasuda

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2013年10月1日火曜日

快適な室内の為に

住宅を設計をする際に、自然界から必要なものを必要なだけ取り込むと、エコで快適な居住環境になる。
例えば、太陽の光を室内に入れる。暑い日は風を取り入れる、等々。
その為に窓があるのだけれど、僕らはそれを「インターフェース」と言う。

浜松に「ROKI」という会社があって、
建築家の小堀さん設計の研究所が出来たと聞いて、見に行ってきた。

エントランスを入ると、圧巻だった。
巨大なオフィスの天井が全てトップライト!
数千平方メートルはあろうかという天井が、全てトップライトで白く発光している。

ところで、暑くないの?

太陽は、光の他に、紫外線・赤外線なども同時に発して、例えば赤外線は熱を届けるから、室内は温室のようになってしまう。
この屋根はそこを上手く峻別して「光」だけを取り込んでいるから、暑くは無かった・・、というか、むしろ快適であった。*1
建築のインターフェースは重要で、自然界から必要なものだけ取り込むから快適な執務環境が作れる・・と言う訳だ。


そう言えば、ROKIという会社、主に車のフィルター(オイルフィルター、エアフィルター)を作っている会社だそうだ。
「フィルター」は、不必要なものを「取り除く」のが仕事・・ですからね。


画:hiromichi yasuda

*1(天竜川の冷気を取り込んでいるとのこと)

2013年9月25日水曜日

ついてないなと思った時。

僕にも経験があるが、
[不運]が続いて、

「ちっ、付いてないよな〜・・なんでオレだけ、クソ!
なんて、思っている時に、

「いやいや、チミチミ、まだ人間できてないねえ、
これをバネに、成長しましょ。前向きに考えましょ」
と、自・他から諭される。
それ故、怨みが収まらない時は、そんな自分が「ちっちゃいヤツ」に思えて、なお気が滅入る。


論語を読んでいて、
あー・・・上手い事言うなぁ・・・と思った事がある。

貧しくして怨(うら)む無きは難(かた)く、富みて驕(おご)る無きは易(やす)し
(貧しくて怨まないのは、難しい。富みて驕らないのは、易しい。)


「貧しくて怨む」ことも、「富みて驕らない」ことも、どちらも経験したからこそ言えることで、ここでは、意外と言おうか、孔子さんは「貧しくて怨む」側に立っている。
「富みて驕らない」のは美徳であるけれども易しい事だと・・・・)

善し悪しを超えて、孔子さんは、そういう心の機微というか心理が判っていた人なんだな、と腑に落ちた。

画:hiromichi yasuda




2013年9月19日木曜日

ちょっとイリーガル

自転車で走っていると、信号機はイライラの元。

横浜みなとみらい地区は街区が大きくて、だいたい200mごとに交差点がある。
自転車で走っていると、交差点の手前に来ると、信号機が赤に変わる。
で、青になって走り始めると、次の交差点手前で、また赤に変わる。
丁度スピードがノッてきたあたりで赤に変わるから、いつもイライラする。

高校の頃、信号機のルールは
青・・・すすめ
黄・・・急いですすめ
赤・・・右見て左見て、やっぱ、すすめ
だった。
また、それ、やっちゃおうか。

*良い子は、絶対マネをしないようにしましょう。
画:hiromichi yasuda