環境デザイン・アトリエ

横浜の建築家からのメッセージ。
日々感じた事を綴ります。

2014年1月30日木曜日

ほっと一息

今週は月曜日から、打合せとか現場確認とか申請書の提出とか(新年会とか)で、毎日事務所を空けていた。
今日は一日中事務所で仕事・・・一息する。

コーヒーを入れて、ショスタコービッチの24のプレリュードを聴きながら、パソコンにむかって静かに図面を描く・・・
なんて、がらでもないけど・・・
(しかし、形から入るとゆったりした優雅な気分になるから不思議・・・デス)

また明日から、事務所を空ける事が多くなるし、今日のような日は大事に使いたい。

画:hiromichi yasuda






2014年1月27日月曜日

ももひき

子供の頃、親父が白い股引(ももひき)履いているのを見て、「オジンだな〜・・」とちょっと引いていたが・・・

最近では、パッチとかロングパンツと言うらしい。
これを履くと、もう肌身離せなくなる。
ちなみに、僕のは黒いヒートテックタイツ。

昨日、外出した際にどうも下半身がスースーするな、と思ったら、これを履くのを忘れてた。もう、立派なオジン。

ちなみに、上下ヒートテックの姿を鏡で見ると、いつも「橋本聖子」のポーズをとる誘惑にかられる。
まだやってないけど。
画:hiromichi yasuda


2014年1月24日金曜日

公共施設を建てる時

先日、「建設委員会」に出席する事になった。設計者という立場で。

建設委員会というのは、公共施設を建てる際に、それを利用する住民とそれを建てる行政(設計者はその末席に加わる)とが意見交換をする場で、設計はその議論を盛り込んだ形で進めることになる。

公共施設を建てるときは、住民の同意を前提にする・・・というのは当たり前だけど、いつもいつも上手く行く訳、では無い。

例えば、沖縄の辺野古では設置したい行政と住民が対立してしまった。
身の回りに引き寄せて考えると、ご近所のゴミ収集場所を新たに設置する場合も似た様な問題にぶつかる。

設計者はいろいろな場に呼び出される事があるけれど、建てる人(行政)とそれを受け入れる人(住民)との距離を縮める人・・・というとちょっとエラそうだけど、少しは役に立っている。
「建設委員会」に出席して、そんな事を思った。







2014年1月20日月曜日

二つの展覧会を見てきた

友人から案内のあった展覧会(DOMANI・明日展)と、吉岡徳仁さんの展覧会(Crystallize展)を一緒に見てきた。

吉岡さんのは、展示の規模も完成度も高くて、Crystallize(結晶化)という主旨がとても良くわかる楽しいものだった。
とにかく表現が圧倒的で、後ろから来たちびっ子の「わっ!、きれい〜」というため息混じりの声が証明しているように、デザインの意味すら知らない子供を説得してしまう程の、透明感のある美しいもので、僕も気が付いたらポカンと口を空けたままだった。
サイン会があると聞いてイソイソと会場を覗きに行くと、ニコニコしながらサインをしてる吉岡さんがいた。隣の公園で、さっきまで子供とキャッチボールをしてたんじゃないかと思う程普通のお兄さんで、これが、あの白い世界をデザインをした人かと思うと思わず口元が緩んでしまった。

もう一つのDOMANI・明日展のほうは、複数の建築家が、未来の家を提案している。
建築家それぞれにブースが与えられて、40程もあったかと思うけど、面白いブースが幾つかあった。

最近は展覧会に行くのも「良し、行くぞ!」と構えて行く事は少なくなって、今回もフラッとコンビニでも行く様な感じで廻ったけど、どちらも楽しくて、いい日曜の午後になった。



2014年1月18日土曜日

自転車の照明

自転車のライトを取替えた。

とは言っても、前回のライトが気に入らなかったからではなくて、破損したので仕方なく。

自転車屋さんにライトの交換をお願いしたところ、最初デカいのを進められた。ちょっとシックリこなかったので、小さいのが無いか聞いたところ、これが出てきた。
こちらが何も言わないのに、自転車屋さんは包装をペリペリと剥がして実物を取り出してくれたが、そこまでされたら買うしか無いじゃん、という状況・・・で仕方なく購入。

装着すると、ハンドルにへばりついたカエルのような、異星生物のような、どことなく愛らしさがあって、徐々に愛着が出てきた。

そう言えば、昔、原研哉さんがフロントがニヤッとする[笑うクルマ]をデザインしてたことがある。
だから、どうした!?・・という気もしてたけど、、、そうか、こういう事だったのか。



2014年1月16日木曜日

木造建築を2軒見せてもらって・・

近年の国交省の推進化で、「木造建築」が注目されるようになった。
これからは、公共施設でも木造の建物が増えるだろう。
僕自身も、2棟の木造公共施設を設計中である。

ところで、たまたまだけれど、ここ数日で、2軒の素晴らしい木造建築を見る機会に恵まれた。
一つは、筑波に建つ児童養護施設でK+Sアーキテクツさんの設計、もう一つは、下馬に建つ5階建ての木造集合住宅で、KUS一級建築士事務所さんの設計。

筑波の児童養護施設は、特にインテリア空間に感心した。
住居棟の中心にあるリビングの壁が下見板張り(*)、採光を上からとっている。
木に囲まれた落着いた空間に光が落ちる見応えのある演出で、木の温もりを活かした素敵なインテリアスペースになっている。

他方、下馬の集合住宅は、木造で『5』階建てがスゴくて、一昔前だと専門家は、まさか木造で5階建て??・・・と尻込みするところを、果敢にチャレンジしている。構造以外にも、建物の周囲を螺旋状に階段が昇っていくなど、この集合住宅は、新しい構法や計画にチャレンジするパイオニア精神に満ちたものだった。

それぞれ2つの施設は同じ「木造」ではあるけれど、その見せ場というかチャレンジする方向が異なることもあって、多様な木の使い方を教えてくれた。

木の可能性は「き」になっていたので、「き」ちょうな経験、だった・・と言う訳です。

*下見板張り:建物外壁に、長い板材を横に用いて、板の下端がその下の板の上端に少し重なるように張ること。また、その外壁。


画:hiromichi yasuda






2014年1月13日月曜日

実家からミカンが届く

毎年の事だけれども、今シーズンも実家からミカンが届いた。

いつもは、段ボール箱にいっぱいのミカンがあって、一緒にオモチであるとかお菓子、タオルなどが箱の隅にちょこっと入っている。
当然、ミカンが主で、後はまるで借りてきた猫のように慎み深く。

今回はミカンと共にジャガイモが入っていた。
ただ、ちょっと違っていたのは、オマケであるはずのジャガイモがかなり勢力を伸ばして、両者が拮抗していた事。

そう言えば、正月に帰省した時、
「今年は、い〜ジャガイモが取れたんで、送るから・・」
と、鼻息荒く親父が言っていた。
画:hiromichi yasuda

2014年1月10日金曜日

明治大学でのゲストクリティーク

明治大学の建築学科ではゲストクリティークという制度がある。

外部から建築家を呼んで、指導教官[以外]の建築家が学生の作品を講評するというもの。昨日、明大の兼任講師、前田さんにゲストとして呼ばれ、クリティークに行ってきた。

学生作品の批評(クリティーク)に、他者の視点が入るのはとても良い事だと思う。
建築は「唯一の正解」がある世界ではないから、一つの評価軸で善し悪しが決められない。
時代や好みなど、社会にある幾多のものを巻き込んで建築の価値が決定されるから、僕ら専門家も、ほんと〜にそれが良い建築かどうか、迷う事がある。

外から、指導教官とは別の視点で評価することは、いろんな価値観があることを間接的に学んでもらうことになるし、なにより、これまで評価されずに凹んでいた学生の”応援”になる。








2014年1月7日火曜日

新井薬師に初詣

友人と連れ立って、新井薬師に初詣と厄払いに行ってきた。
厄年(数えで42)から行き始めて、今年で6回目。

ここの厄払いはちょっとユニークで、本堂の中心で住職が火を燃やしたり、周りの坊さんがお経に合わせてドンドンと太鼓を叩いたりして、ちょっとしたセレモニーだ。
僕らは、その周りに座って一部始終を見守る。

本堂はそれ程大きな部屋ではなくて、炎がメラメラと燃える様子を間近で見たり、太鼓の「ドンドン」という打撃音が心臓にビンビン響いてくると、高揚したような崇高な気持ちになってくるから不思議。
宗教的体験は、こんなものかも。

ま、おかげさまで、ご利益がありそうな経験をしたので、今年も良い年に・・・


画:hiromichi yasuda




2014年1月4日土曜日

新年、最初の仕事は・・・

桜きるバカ梅きらぬバカ、とは良く言ったもので実家の梅がのび放題で枝が絡まっていた
帰省して3日目、裏庭にある梅の剪定をすることになる。

腰が曲がった親が枝を切るのを思うと流石に気の毒になり、「梅の枝を切るよ」と申し出る。
すると・・・
我が意を得た母は、庭石にどっかりと腰をかけ、「あっち、こっち、そこじゃない・・どこ見とるだん!?」と最小限のカロリー消費で声と指だけ動かして、脚立に登る僕に指図。
おかげで、剪定が終わる頃には額のあたりにうっすらと汗。

でも、脚立から降りると、床屋から帰ったばかりのように清々しくなった梅の木が、透き通るような青空の下にあった。