環境デザイン・アトリエ

横浜の建築家からのメッセージ。
日々感じた事を綴ります。

2012年12月30日日曜日

年末

今年の12月30日は、いつもとちょっと違っていた。

例年の今日は、慌てて年賀状を書き終えてポストに投函・・・だったけど、今年は早々に終わって、作業無し。
いつも4日以降届いていたそれも、たぶん元旦に届く。

正月に帰省先で読む本も先々日買ったから、これから本屋に行く必要もなし。
帰省の電車でゆっくり読もう。

こんなに雨が降る年の瀬は何年ぶりだろうか?・・と思いつつ
今年の仕事を終える。お疲れさま。

みなさん、良い年をお迎えください。。。。
画:hiromichi yasuda


2012年12月28日金曜日

ちょっと休憩

今日は一日中パース(透視図)を描いていた。
ちょっと疲れたので・・・ここで休憩。
休憩中にブログってのもヘンだけど・・・
これが休憩になったりするんです。

ふう・・・

パースを描く頭(手?)とブログを書く頭とはちょっと違う。
右脳(感覚)と左脳(理屈)、パースと文章では使う脳が違う・・・・と聞いた事がある
もっともらしい理屈だけれど、なんとなくしっくり来ない。

もうちょっとピッタリくるのは・・・・
・・・・・
そうそう、満腹でも最後のデザートは食べられる、フルーツは別腹、みたいな感じ。
ブログは別腹。
画:hiromichi yasuda



2012年12月27日木曜日

薬屋さんの前で・・

出勤途中、薬屋さんの前を通りかかると、ある広告に目が止まった。

「記憶力・集中力が落ちた人の為に。よく効く薬があります」

ゥゲッ・・・・
中高年向けに、インパクトある広告だな〜。

確かに、記憶力、集中力は20代の時と比べて落ちてる気がする・・・
他にも、筋力、体力、持久力、柔軟性・・・対応力まで含めて年々落ちてる気がする。

反対に、歳を取って増えたものを探すと、白髪、顔のしわ、体重、図々しさ、心配ごと・・・・・・
あ〜あ・・・まるで年をとる事がいけない事みたいで、ちょっと暗くなりそう。

・・・でもまてよ???
許容力、忍耐力、精神力・・・は、昔より少しましになってるかもしれない。

画:hiromichi yasuda


2012年12月26日水曜日

年の瀬

昨日は、今年の黄金町での活動の反省会も兼ねた忘年会。
黄金町バザール(黄金町のアート展)も終わり、一年の締めくくりだった。

メンバーはそれぞれ一品づつ持ち寄って、参加。
我々建築家チームは、肉屋さんでチキンの丸焼きを購入。
ショウガ汁を持ち寄ったアーティストもいて、飲むと体が温まる。

いよいよ年の瀬だけれども、進行中の作業が終わらないとスッキリ年が越せない。
しぶしぶ会半ばで退出。
画:hiromichi yasuda






2012年12月24日月曜日

姪の結婚式

昨日、姪の結婚式出席の為に、静岡に行く。

小さい時から、僕には「ニーニ」と懐いていた姪も・・・・もう結婚か・・
月日の早さに、改めて驚く。

家族が集まる時など、それぞれ離れている者のスケジュールを調整したりして、連絡係を買って出るしっかり者だった。

ウェディングドレスの彼女は、以前より細身でちょっと奇麗になってて、終始満面の笑みで、本当に楽しそうだった。

彼女の笑顔を見て少し寂しさを感じた時、両親(僕の姉・義兄)の心中がどんなものか?理解した。

画:hiromichi yasuda




2012年12月22日土曜日

歌の上手い人が羨ましい

決して上手い訳じゃない。どちらかと言うと・・・音痴。
合唱大会の練習で、「安田君音程ハズレテル・・」と指導の先生に言われた事があるから、人に聞かせるモノではない。

だからという訳ではないけど、歌の上手い人は羨ましいデスネ。

上手い人の歌は、ほんの一瞬で、その場を掴む。
ある意味、魔法。

先日も友人でプロ歌手の歌を聴いたけど、サワリの部分で既にその場は一つになった。
肉声をメロディーに乗せるという、とてもシンプルで原始的な事なんですけどね。

いや・・・シンプルで原始的だからこそ、良いのかも・・・・
画:hiromichi yasuda


2012年12月21日金曜日

好きな階段と、そうでない階段

昔から、階段について考える事が多い。

普通に考えたら、上下階を繋ぐ(だけの)ものと考えがちだが、実はちょっとした工夫で、良くも悪くもなる。
ここで言う「良い」とは、昇るのが苦痛ではない、あるいは積極的に昇りたくなる階段。「悪い」とはその逆。

例えば、昇りたく無い階段としては、歩道橋。
あと、地下鉄で経験するが延々と続く階段。これもあまり昇りたく無い。
東急東横線の反町駅の階段は、ご存知の方は少ないだろうが、ホームから階段を見上げただけでゲッソリ。4・5階ぐらいを一気に昇る階段である。
結局、上下を繋ぐという機能以上(以外)の事は考えていないからだろう。

対して、さりげなく上階へ誘う階段は好きだ。
例えば、槇文彦さん(建築家)の階段はよく考えられている。
青山のスパイラルビルや京都の国立近代美術館の階段はいつも感心するが、僕の好きな階段の一つである。
*これは我社設計の階段。自然と上階へ誘うよう光の使い方を考えた。
写真:hidehiko nagaishi



2012年12月19日水曜日

町の大工

昨日、遠藤勝勧さん*の話を聞いて、日常の風景に大工さんが普通に存在していた事を思い出した。

遠藤さんは、現在78歳。

少年の頃、工事現場が好きで、大工さんの仕事をちょくちょく見に行っていたそうだ。建築現場が自分にとっての学校で、日常風景の中から木造について学んだ。
その後、19歳で菊竹事務所の門を叩く事になる。


そういえば、子供の頃、気が付くとどこかで木造住宅の工事をやっていた。「建前」とかいって、上棟式では餅を投げてたし。
大工さんが建設現場や近所の作業場で、ノコやカンナをかけているのが日常の風景だった。

ブルーシートで、今じゃ見られないですね・・・

*遠藤さんは、菊竹清訓さんの事務所で長い事番頭さんをやっていた


画:hiromichi yasuda

2012年12月18日火曜日

みかん

みかんは好きなのでよく食べる。

小さい頃、実家にみかん畑があって、収穫時には親戚のおばさん7・8人が呼び集められて、みんなでみかんを刈り取った。
収穫されたみかんは、8畳程の倉庫に子供の身長ほど積み上げられて、その部屋がみかんでいっぱいになるのは一年でその時期だけだった。

もうみかんは止めてしまったが、実家からは今もみかんが届く。
今年も、また、みかんが届いた。
画:hiromichi yasuda



2012年12月17日月曜日

同窓会-2

もう、12月も半ば過ぎ。
この季節になると、忘年会・クリスマス会等が重なってくる。

先日、クリスマス会を兼ねた高校同窓会が開かれた。
今年になって何度か会っている面々なので、懐かしいという感慨は既に無し。
しかも、皆、遠慮無し。
純情な高校の時の比べて、あれま、そこまでいうかい!?

ま、しかし、神経が図太くなるのは、それだけつらい事や苦い経験を乗り越えてきた裏返しでもある。あえて口にはしないが・・・と言っていたのは村上春樹だったっけ・・・

お互いに そんなこんなで タフになる。


画:hiromichi yasuda


2012年12月15日土曜日

「木をめぐる対話」・本を頂いた

木材原木協同組合の方が「木をめぐる対話」という本を送ってくれた。

早速、パラパラめくると、安藤忠雄さんとか、隈研吾さんとかそうそうたるメンバーの中に「林 以一」さんの名前を発見する。
4.5年前、秋田県の仕事(会場構成)でご一緒したが、林さんは「最後の江戸木挽き職人」だった。

「木挽き」とは、大鋸(大きなノコギリ)で丸太から材木を切出す仕事の事を言う。

柱とか、根太とか、垂木とか胴縁とか(ま、イロイロあるけど)それを人力だけでやる。

今はほぼ100%機械でやってるけれど、林さんとお弟子さん(東出さん)がゆっくりゆっくり鋸で切出している風景は、どこかのどかで平和な風景だった。
忘れられない思い出である。
写真:hiromichi yasuda








2012年12月14日金曜日

2つの郵便物

事務所に郵便小包が届いた。
箱を小脇に抱えた配達員さんが、「郵便です。サインお願いします」と言いながら、2つの箱を僕の前に置いた。


一つは、以前から欲しかった建築の古本。
もうあまり出回っていないようで、やっと手に入れた一冊。
ページをめくると、古本特有の匂いがする。


もう一つは、我社の年賀状(2013年版)で印刷依頼していたもの
仕上がりが心配だったので、早速確認するが紙質も印刷もマズマスでホッとする。
これで、良い年が迎えられそうだ。

考えてみると・・・・過去と未来が同時に届いたようで、ちょっと不思議な感じ。
何となく年の瀬を感じる今日この頃。
画:hiromichi yasuda




2012年12月13日木曜日

マシンの調子がいい

コンピュータに詳しい人なら、だからどうした?という話だが・・・・

これまでソフトを複数立上げると、急に処理速度が遅くなって往生していた。
例えば、ワードで文書を書きながら、別のソフトを立上げると、ワードの動きが鈍くなったりと・・・・

ちょっとあんまりなんで、試しに容量の大きいメモリを搭載してみた。

あら不思議。今までのストレスがウソのよう、これが同じマシンかと思うぐらいヒュッヒュッと画面が切り替わるじゃありませんか。

明日から仕事環境はこれ→


画:hiromichi yasuda





2012年12月11日火曜日

小学校の校舎について考えた事

僕は常々、建物はそれを使う人と[イメージ]が近いのが良いと思っている。
建物(のイメージ)=使う人(のイメージ)・・・が良いと思っている。
つまり、身分不相応な建物はどこかギクシャクしている。

今日、設計の打合せで小学校に行った際につくづくそれを感じた。

訪問したのが丁度休み時間で、こども達が教室から元気よく飛び出してきた。
ポッチャリしていて大人より(頭も体も)柔らかそうな子供らが、八切れんばかりの天真爛漫さで飛び出してくる
かけ声もすごくて、コンクリートの建物だから反響音がスゴい。

しかし、こども達の元気の良さとは裏腹に、鉄筋コンクリートの校舎はイマイチだな〜と感じた。硬質で冷たい感じで。
柔らかくて天真爛漫なこども達を、固い殻で押え込んでいるような違和感だった。

もうちょっと木質感のある柔らかな校舎は出来ないだろうか?とか、
こども達の生き生きした姿に見合ったスペースは作れないだろうか?とか。

小学校の校舎は、もっと[子供]に近づくべきである。
画:hiromichi yasuda


2012年12月10日月曜日

建築写真の撮影

昨日、改修したインテリア写真を後藤武サンに撮影して頂いた。
どんな構図で写真を撮るのか、一緒に付き添って勉強しようと思っていたら・・・

「あ、(付き添わなくて)いいっすよ。(安田さんは)事務所に戻って仕事してて下さい。勝手にやってますから。」・・・と、バッサリ。

結局、言われるがままに後藤サンの仕事姿は見ずに事務所に戻った。

しかし、後藤サン、自分が撮影している姿を見られるのがイヤなんだろうか・・・・?
実は、撮影中、鶴に変身して、身を削って仕事してたりして。。。恩を売った記憶、ないけど・・・

ま、しかし、前回もいい写真を撮ってくれたので仕上がりが楽しみである。
画:hiromichi yasuda








2012年12月8日土曜日

おったまげた〜

僕は、木には詳しいし木材は好きだと自負していた。
木造住宅は得意だし・・・・

しかし、おったまげた〜。

今日見学したのは、長谷木記念幹だ。
(記念[館]←じゃなくて、記念[幹]なのだそうだ)

北米産の木材(オーク、シダー、アッシュなど)が次から次に出てくるだけじゃなくて、樹齢600年とか2000年とかのダグラスファー(松科の針葉樹・・いわゆる米松)が紹介されていた。

特に、樹齢2000年のダグラスファーは、100m近くの高さになると言う。
100mにもなるダグラスファーの森は、樹木の蒸散作用で、雲を作り、雨を降らすのだとか・・・
もう、想像を超えてますね・・・

実際、幅1.5m、長さ6m、厚さ10cm程の「無垢」のテーブルを目の前にすると、これは一体幾らするのか?と、庶民感情丸出しになってしまった。

長谷木の社長さんの話を聞くが、ほんと〜に・・・心から木を慈しんでいる。
世の中には僕など足下にも及ばない程、木を愛して止まない人がいるのだ・・・



画:hiromichi yasuda

2012年12月7日金曜日

新築と改修について

最近は改修工事の依頼が多く、設計中や現場監理を含め現在進行中の計画は全て改修工事だ。

勿論、改修専門に請負っているわけではなくて、新築もやる(むしろこっちが専門)のだがこれも時代の流れか・・・

ただ視点を拡げてみると・・・例えば都市のスケールでみたら、一戸の新築は街にとっては改修に過ぎない。
例えば、食卓を広くしたいというのは、街に新しいレストランが欲しいということだし、子供が出来たので部屋を一つ増したいというのは、人が多くなったのでマンションを一個建てましょ・・というのと同じ程度のこと。
つまり、改修ー新築というのは、規模の大小はあれ「改造」という意味で同じ建築行為と言える。

先日、黄金町で設計監理した改修工事が日経アーキテクチャーの記事になった。
服飾デザイナー伊東純子さんと初めてコラボレーションした仕事で、素敵なカーテンを作ってくれた。
写真:hiromichi yasuda

2012年12月5日水曜日

建築家は「経験」のプロでなければならない

”建築家は「経験」のプロでなければならない” とは、原広司さんの言葉。

例えば、5万人の観衆がどのような動きをするか知っていなければスタジアムは設計できないし、お料理をする主婦の気持ちがわからなければ良いキッチンは設計出来ない。

さらに言えば、[今までに無いもの]を設計するには、そこでどのような経験が生まれるか?をリアルにイメージ出来なければいけない。少なくとも設計者の頭の中では。

話は変わるけど、先日の肉離れ]でちょっと不自由している。
階段は手すりが無いと辛いし、ちょっとした移動も億劫だし、歩くスピードは普通の人の半分以下だから信号機の点滅にオロオロするし、妙な歩き方で他人の視線は気になるし、とまあ、枚挙にいとまが無い。

恐らく、高齢者や障害を持たれているなど足腰が不自由な人の「経験」の一部を「経験」しているのだろう。

肉離れは痛い「経験」だったけど、不自由な「経験」は設計者としては貴重な「経験」だったということかな。
画:hiromichi yasuda


2012年12月4日火曜日

肉離れ

昨夜、友人達とフットサルをしている最中に・・・

肉離れ

走り始めた際に、ボンッ!とバットで殴られる傷みをふくらはぎに感じた。
振り向いても、バットはおろか人もいない。

一瞬、何が起こったのかわからなかったけど、ふくらはぎの違和感は納まらず・・・暫くしてそれが肉離れとわかった。

・年をとって急な運動をすると怪我をする。
・準備体操は入念に。
・無理をしない。

皆からの忠告、わかっちゃいたけど・・・・どこかで、自分はまだ若いと思っていたのか・・・

今朝、右足ふくらはぎが左足の1.5倍ぐらいの太さになっていた。
画:hiromichi yasuda






2012年12月3日月曜日

寒い中、魚を捕る水鳥

窓の外の風景で、水鳥が川面に浮かんでいる。

ちょっと目を離すと居なくなってしまった。

しばらく探していると、水中から顔を出してポッカリ浮かび、さっきと同じようにのんきにぷかぷか浮いている。
よく見ると、口をモグモグ動かしているので、消えたのは魚を取る為に水中に潜ったのだとわかる。
ただプカプカ浮いてる訳じゃなかったんだ・・・

しかし、こんな寒い日に水中ハンターとは・・・・羽毛が防寒具になっているんだろう。
・・・・・・・・・
絞めてダウンジャケット作ったらさぞや暖かいだろうな。。。
画:hiromichi yasuda





2012年12月2日日曜日

本を読むの理由の一つに・・・

僕にとって、本や論文を読む目的は幾つかあるけど、
その内の一つとして(大げさに言えば)人生の指針を求めているようなところがある。

解決不能の問題に陥ったとき、フッと救いの手を差し伸べてくれるのが書物や論文である事が多い。無意識にたぐり寄せているのかもしれないけど・・・

今日も、二つの論文(文章)がドンヨリしたした気分を救ってくれた。
袋小路に入った時のいや〜な気分を、パッと視界が晴れた状態にしてくれるのが・・・ホン。

麻雀で鳴くの・・・ポン
西ドイツの首都だったのは・・・ボン
画:hiromichi yasuda








2012年11月30日金曜日

建物の保存問題

昨日JIAの全国大会で建物の保存問題のシンポジウムを聞く。

ただ、周りを見渡すと、お年寄りばかり。

この手の話題ではどうしても高齢者の参加が目立って、若い人は殆ど居ない。
でも、それはわかる気がする。

若い人は、未来に希望を見たいから「新しさや可能性」に関心が強く、高齢者は懐かしい思い出や過去の「生きた証」を大切にするから。
保存問題に若い人の関心が少ないのは致し方ないとも思う。

そのシンポジウムで、花田佳明さんが日土小学校の保存再生について報告していた。
日土小学校は、今年の8月に見て来たばかりの学校。
http://kannkyo.blogspot.jp/2012/08/blog-post_22.html

この学校は現役バリバリで今も使われている。
主に3棟あって、建物の正面向かって左にオリジナル(竣工時)に復元した校舎、中央は一部改築した校舎、右に新築で建てた校舎が並んでいて、それぞれ渡り廊下で繋がっている。

花田さんは上手い事を言っていた。
「3棟を繋ぐ渡り廊下は、過去・現在・未来を繋ぐタイムトンネル」だと。

僕もリノベーションの仕事を数多くやっているが、建築を過去から現在、そして未来に繋ぐ橋渡しをしているのかもしれない。



画:hiromichi yasuda



2012年11月29日木曜日

新しい自転車

自転車を購入した。
やや懐が寂しくなったが・・・思い切って購入してよかった。

そろそろ新しい自転車が欲しいと思っていたので奮発して・・・
(と言っても、そんな高価な物じゃありませんが)

しかし、新しい自転車は気持ちがいい。
ペダルを踏むと、スーッと進む。
ま、当たり前なんだけど、ペダルを踏むエネルギーがダイレクトに推進力になっているような気持ちよさがある。
こいでもこいでも進まない以前の自転車が、如何に力を無駄に使っていたかが良くわかる。

かたや、電動アシスト付自転車にも乗った事があるけれど、こちらはペダルを踏むと、ギュワンと不自然に動き出す。
体の一部がサイボーグになった様な、筋肉増強剤を使った様な、ペダルを踏む力と推進力が連動していない不気味さがある。

新しい自転車は、人の力と推進力が過不足無く一致しているのだ。
画:hiromichi yasuda


2012年11月28日水曜日

今日は寒い

今日は寒い。

と同時に、空は曇ってる。
寒くて外に出るのが億劫になってしまって、コンビニに行くのも嫌に思う。

そういえば、落ち込んで気分が優れない事を「ブルー」って言うけど、色に例えるなら「グレー」の方が近いと思うけど。どんよりした今日の様な色
ブルーって、どこか透き通った清々しいイメージがあるけどねえ。

しかし今日は寒い・・・・ブルブル震えて・・・ブルーな日である。
画:hiromichi yasuda







2012年11月26日月曜日

ラーメンを啜る

偶然バッタリ会った大学の教え子と3人で食堂に入った。
教え子の一人はカレーライスを、もう一人はラーメンを注文した。

ラーメンを食べたほうは少し量が多かったので、カレーライスを食べているもう一人にそのラーメンの残りを譲った。

するとスプーンを箸に持ち替えた彼は・・・・・

汁の中らかラーメンを掬いだしてちょっと間を置いてから、箸から20cm程度垂れている麺をズルッと一気に吸い込んだ。その間0.1秒ぐらい。(たぶん)
ズルッと言う音と手品のように口に吸込まれるあまりに見事な食べっぷりに、目が点になる。

「もしかして、ラーメン、好物?」と聞くと、
3秒程、間を置いて
「ええ・・・でもなんで知ってるんっすか?」
「そりゃ、見りゃわかるよ。」

その後、*「ラーメン二郎」「吉村家」の話に花が咲く。

*「ラーメン二郎」「吉村家」:横浜で行列ができてるラーメン屋
画:hiromichi yasuda



2012年11月24日土曜日

不思議な友人

高校の友人で不思議なのがいる。

職業は、映画のプロデューサー。
彼の話を聞いていると、ギョーカイの人っぽくてイロイロ怪しい雰囲気がある。
こう言っちゃなんだが、ちょっと得体の知れない風体だから初対面だとちょっとアレだし。

でも、話し始めると、包み隠さず何でも気さくにペチャクチャ話す、おしゃべり好きなところがある。

ところが、あまりギョーカイでの自分のポジションを話さないので、こちらも聞いちゃいけないと思い(一応気を使って)あえて聞かなかったが、先日、ふとしたきっかけで、彼が「げげげの女房」(映画のほうだけど)のプロデューサーだった事を知る。

ゲゲゲ・・・

さらに、今年の米国アカデミー賞外国語映画賞にノミネートされている「かぞくのくに」のプロデューサーだったことも。

ゲゲゲ・・・・ゲゲ

「賞なんかもらっても、一文の得にもならないけどね〜・・・」だって。
オイオイ、アカデミー賞だぞ・・・

画:hiromichi yasuda






2012年11月22日木曜日

釜石へ

昨日、かなり強行軍で釜石に行って来た。
突然行きたくなった、というとちょっとウソだけど、でもそれに近い気分で夜行バスとレンタカーを乗り次いで、釜石の復興住宅プロポ公開審査を見に行った。

公開プレゼンテーションは何度か見た事があるけれど、とても参考になる。
提案を魅力的に語る事や質疑に的確に答える事は勿論だけど、でも、それだけでは足りない。

大切なのは、本人の奥底から出てくる計画に対する「熱意」のようなもの。
人それぞれで、クールな熱意もあれあ、やや誇張して表現する人もいる。
でも、静かに語ろうが、誇張して語ろうが、熱意が無いプレゼンテーションは魅力に欠ける。

平田 晃久さんとシーラカンスの提案が良かった。
特に平田さんの提案には、よくもまあここまで考えたなという、情報の多さと的確さに圧倒された。

案の定、平田さんの案が最優秀案に選ばれた。
画:hiromichi yasuda




2012年11月20日火曜日

プロポーザル

先日、久しぶりに大きなプロポーザルにチャレンジした。
あえなくアウトだったけど。

プロポーザルは、釜石市の復興住宅だった。

でもそのプロポーザルをやっている時に、不思議な充実感をがあった。
案の善し悪しもさることながら、どこか「公」の為にやっているという意識が影響したのかもしれない。

向上心、いわば「自分のため」にやる時も高揚感があるのだけれど、「公のため」にやる事は慶びに近い不思議な充実感がある。

人の為にモノを考える事が、なぜ自分の慶びになるかはまだ良くわからないけれど・・・でも、確かにある、と実感した。

何年ぶりにコンペやったかな〜?と話す、いっしょにやった建築家も同じ思いだったに違いない。
画:hiromichi yasuda





2012年11月19日月曜日

法務局

仕事で法務局に行く。

法務局の建物ってのは、アレですね。
カチッとして、鈍重・・・そして権威的なものを感じる・・・
ドーンとした吹き抜けを通ると、コツーン、コツーン!という足音が反響する。
妙に静かで、こんな広さが必用か?とも思う。

いや、それが悪いってこと言いたい訳じゃないけれど・・・・

セキュリテーシステムのゲートを過ぎて目的の課に行くと、30分待たされた。
ま、しかしこんな所で文句も言えず、担当になった人に書類を出して質問を始めると・・・
この人とても丁重で、ビックリ。
のっけから
「いや〜、スミマセンね〜。待たせちゃいましたね〜。ホントーに申し訳ない。
はあはあ・・・ああそうですか〜・・・・はいはい、あ、いやあ申し訳ない・・・」

腰の低さと頭を下げる回数は、八百屋のおじさんかおそば屋さんに匹敵する。
別にクレーム言いに来た訳じゃないのだけど。

公務員のおじさんも変わったのね。
建築も変われば良いのに。
画:hiromichi yasuda


2012年11月18日日曜日

黄金町バザール トークショー

昨日、黄金町バザールのトークショーに参加した。
人の前で話すのは久しぶりだけれども、リラックスして話すことが出来たと思う。

トークショーで、いつも気になるのは、「声」。。。。

僕はそれほど通る声ではない。むしろ小さな声。
それがコンプレックスになっているので、マイクが無いと緊張してしまう。

以前、プロの歌手から発声の指導を受けた事があって、その時は普段より大きな通る声が出た。まるで催眠術を解かれたように。

細かなことは忘れてしまったけど、印象深いのは音はノドで出すものではなくカラダ全体で出すもの、「カラダ、全てが楽器です」と教わったこと。

肩の力を抜く体操をして、体をニュートラルな状態にする指導を受けた。
画:hiromichi yasuda






2012年11月15日木曜日

黄金町いっしょにデザイン会議

僕は、黄金町いっしょにデザイン会議という任意の団体で、*「黄金町バザール2012」に参加している。
今年は国内外から33組のアーティストが参加。我々もその一組。

今週末に、トークイベントがあってそれに参加することになった。
昨夜、その打合せでメンバーが集まった。

最初は、イベントの打合せだったけど、そのうち今の建築についての話になり、話はどんどん拡散していく。
その中で印象的だったのは、話合えば話合う程「お互いの考え方の違い」が際立ってくる。
でも、違うから面白い。なぜそう考えるに至ったかを聞き出すことはもっと面白い。

11月17日(土)13:00〜、黄金町高架下スタジオSite-D で、黄金町の今後について僕らのトークショーがあります。ぜひ黄金町に足をお運びください。

詳しくはこちら↓
http://koganecho.net/koganecho-bazaar-2012/program.html



*黄金町バザール2012:
京浜急行線「黄金町」駅から「日ノ出町」駅間の高架下スタジオを中心に17カ所にまたがって作品が展示。会期中はアーティストトーク、ワークショップやまちあるきツアー、地域商店による出店などが催され、まち全体が盛り上がる2ヶ月です。

2012年11月14日水曜日

西村浩さんの話・・地方都市の問題

昨日、JIAセミナーで、建築家の西村浩さんの話を聞く。
西村さんは、北海道の岩見沢駅の設計者。

岩見沢駅はグッドデザイン大賞とか、日本建築学会賞とか、数々の賞を取ったけれども、西村さんは権威的な所はおくびにも出さない、気さくで人懐っこいところがあった。
(受賞はちょっとアピールしてたけど)

現在は、佐賀で街づくりをしているようだ。
佐賀の街も、他の地方都市と同じように中心市街地が寂れている。
商売が上手く行かず、お店が撤退し、残った建物は税金の問題から、取り壊し→駐車場→人気(ひとけ)が無くなる・・・という、今や全国共通の問題を抱えているようだ。

そこで、西村さんの提案は、駐車場を原っぱにするというモノだ。
勿論、それだけ聞くと、ハア?!と言うことになるが、話を聞いているうちに、その説得力に引込まれて行く。

アイデアはとてもシンプルで、原っぱには公の読書スペースを設ける。あるいは実験店舗を設ける。設計課題でよく学生が出す様な案だが、西村さんの本領は周到な手続きにある。
法の網をかいくぐる、住民を巻き込む、思い立ったら行動する(勿論ちゃんと根回しする)など、アイデアのレベルで終わらないところが大きな違いだ。
どう実現するか?が最も困難で大切なことだから。

僕も、浜松という故郷を持っている。浜松が持っている問題も例外ではない。
画:hiromichi yasuda








2012年11月13日火曜日

最近本を買って気が付いた事

最近、本を買っていて気が付いた事がある。
書店の本棚に、*「新書」がやたら増えている。
しかも、本の数も然ることながら、出版社(レーベル)の数も。
昔からあるのは岩波新書と中公新書ぐらいしか思い浮かばないけど、今や名前も覚えきれない程の出版社が出している。

ちなみに、僕も最近は新書ばかり読むようになった。

軽く読飛ばせるのと、お手軽なサイズだから常時2・3冊鞄に入れておけるし、お値段もお手頃。

あと決定的な理由がある。
文庫本を読んでいると、こいでもこいでも進まないスワンボートみたいな感じでイライラすることがあるけど、新書本は競技用ボートみたいにスイスイ進む。
読書感というかスピード感がフィットする。

*新書:173×105mmのサイズで、種に時事ネタを扱った本
画:hiromichi yasuda



2012年11月12日月曜日

福沢諭吉さん

以前、同級生の実家で、「学問のすゝめ」初版本を見せてもらった事もあってか、福沢諭吉さんに興味を持った。

イロイロ読むと、とてもユニークで魅力ある人だったようだ。
(イロイロっていってもまだ2冊目だけど)

最も特徴的なのは「合理的精神」。
僕など、不安な事があるとクヨクヨ考えてしまうけど、そんな暇があったら役に立つ知識でも習得した方がマシと考えて「精神はカラリとしたものでした」と言っている。
どんな難局になろうが、追いつめられようが、へこたれない。
あえて気持ちを奮い立たせてポジティブに考えるというのとも違っていて、そもそも精神構造が常に論理的・合理的に考えるタイプの人だったようだ。
だから感情的になることもない。

でも、人間味に欠けるか?と言うとそうでは無くて、人からは好かれて、自然と仲間の中心に居るようなキャラだった。
雑事を引き受けて軽やかにこなし、人の世話をこまめに焼く。そんな人物が人に好かれない訳がない。

こんな友人、僕にも居るなあ・・・・
画:hiromichi yasuda


2012年11月11日日曜日

阿部勤さんの「中心のある家」

建築家の自邸を訪ねた。
阿部勤さんの自邸「中心のある家」

この住宅はあまり著名ではないけれど、歴代の代表的な空間として「日本の建築空間」という本に掲載された住宅。
他に紹介されているのは、法隆寺や東大寺等に始まって、近代では代々木のオリンピックプールや安藤忠雄さん、伊東豊雄さん。ちょっとスゴい面々の建築とならんでわずか30坪程度の住宅が堂々と紹介されているのだから驚きだったけれど・・・・

でも、期待に違わず、素晴らしい住宅だった。

何が素晴らしいか!?

とても一言では言えないのだけれど、あえて言うと、
専門家として見てた場合「住む場所」は何が大切か?ヒントを沢山くれる教科書のようなところがあって、それよりなにより僕もこんな家に住んでみたいな〜と思わせる住宅だったところ。
画:hiromichi yasuda


2012年11月8日木曜日

パソコン問題が一つ解決した

パソコンで、しばらく不自由していた。
Mac OSにVMWARE フュージョンというソフトを乗っけてさらにwindowsを乗っけていたのだが・・・・

恥ずかしながら、Macとwindowsが同じマシンに入っているのにも関わらず、それぞれで作成したデータの共有方法がわからなかった。
(外付けHDでデータを共有してスイッチを切り替えるという面倒な事をやってたのです・・・・)
昨日、メーカーに問合せてやっと問題解決。

そういえば、CADソフトが出始めたころ、(もう20年ほど前になるけど)設計図を描いていて、建物の高さの寸法ツールがわからず、モニター画面に定規を当ててたこともあったっけ・・・
画:hiromichi yasuda





2012年11月7日水曜日

ブログ書かない日が続いてしまった

大きな理由はないのだけれど、ブログを書かない日が続いてしまった。
ブログを書き始めた頃は、とにかくネタが無くても続けようと思っていたのにダラシナイ・・・・

ちなみに、ブログを続けるのはそれなりに意志が必用で、イロイロ考えながら生活するのだけれど、ここ数日は油断してそれもない。(ネタを探してるだけだけど。。)

ここで止めたら男が廃る!      気合い入れ直し。
画:hiromichi yasuda


2012年11月2日金曜日

一つ嬉しい事があった

今朝、一つ嬉しい事があった。

黄金町バザールで滞在していた東南アジアの女性アーティスト2人組の為に、黄金町の高橋ビルの一室で送別会を開いたそうだ。
その高橋ビルの一室とは、先日僕が設計監理したリノベーションの部屋だ。

アーティストインレジデンスの為に改修した部屋だが、天井を外し、間接照明を取付けて部屋を広く見せた。
空間の広がりや質感等がとても評判が良かったとのことで、アーティスト2人の送別会も楽しく行われたようだ。

しばらく滞在した日本で、最後の一日が良い思い出になった事はとても素敵な事だし、その一翼を担った事も嬉しかった。
事務局の木村さんにその話を聞いた時、本当に嬉しく思った。
写真:takeshi goto







2012年10月30日火曜日

パースを上手く描きたい。

建築のプレゼンには模型とか図面とかいろいろあるけど、パース(透視図)は図面、模型に匹敵する表現手段。

パースにもいろいろあって、細部を精密に描いたCGのような技法から、かなりラフなスケッチまである。

リアルな物を要求すれば写真と見違える程のCGも可能なのだけど、もうちょっと空間の意図というか、雰囲気というか・・・を表現する為に、手書きのものをPhotoshopで加工する事も多い。

線の微妙な太さやカーブ、色の濃淡で、空間の雰囲気ががガラッと変わってしまう。
とても大切な事なのだが・・・・それがなかなか難しい。
画:hiromichi yasuda