環境デザイン・アトリエ

横浜の建築家からのメッセージ。
日々感じた事を綴ります。

2013年9月25日水曜日

ついてないなと思った時。

僕にも経験があるが、
[不運]が続いて、

「ちっ、付いてないよな〜・・なんでオレだけ、クソ!
なんて、思っている時に、

「いやいや、チミチミ、まだ人間できてないねえ、
これをバネに、成長しましょ。前向きに考えましょ」
と、自・他から諭される。
それ故、怨みが収まらない時は、そんな自分が「ちっちゃいヤツ」に思えて、なお気が滅入る。


論語を読んでいて、
あー・・・上手い事言うなぁ・・・と思った事がある。

貧しくして怨(うら)む無きは難(かた)く、富みて驕(おご)る無きは易(やす)し
(貧しくて怨まないのは、難しい。富みて驕らないのは、易しい。)


「貧しくて怨む」ことも、「富みて驕らない」ことも、どちらも経験したからこそ言えることで、ここでは、意外と言おうか、孔子さんは「貧しくて怨む」側に立っている。
「富みて驕らない」のは美徳であるけれども易しい事だと・・・・)

善し悪しを超えて、孔子さんは、そういう心の機微というか心理が判っていた人なんだな、と腑に落ちた。

画:hiromichi yasuda




2013年9月19日木曜日

ちょっとイリーガル

自転車で走っていると、信号機はイライラの元。

横浜みなとみらい地区は街区が大きくて、だいたい200mごとに交差点がある。
自転車で走っていると、交差点の手前に来ると、信号機が赤に変わる。
で、青になって走り始めると、次の交差点手前で、また赤に変わる。
丁度スピードがノッてきたあたりで赤に変わるから、いつもイライラする。

高校の頃、信号機のルールは
青・・・すすめ
黄・・・急いですすめ
赤・・・右見て左見て、やっぱ、すすめ
だった。
また、それ、やっちゃおうか。

*良い子は、絶対マネをしないようにしましょう。
画:hiromichi yasuda

2013年9月17日火曜日

堀部安嗣さんの住宅を見せて頂いてー2

堀部安嗣さんの「逗子の家」を見せて頂いた。

逗子にはそれ程高い建物は無くて、駅から6・7分も歩くと、閑静な住宅街となる。
さらに5・6分歩くと海岸に出るから、暮らすにはとてもいい環境である。

そんな中、やんわりと、樹木に囲まれた、軒の低い住宅があった。
奥ゆかしい佇まいで上品な感じで・・・
それが「逗子の家」だった。

建物のファサード(正面デザイン)は、どこか人と似ていて、威圧的な人(建築)もいれば、引き篭もりな人(建築)もいる。
逗子の家は、そのどちらでもなくて・・・なんだろうか、いつもニコニコして人の話を聞いている、感じのいい人・・・という印象
道路との間に緩衝領域として樹木を置いたり、軒を下げて自分を小降りに見せる事で、周囲の環境にも気を配っている、そんな住宅である。

台風一過で、住宅見学にはいい日和であった。
画:hiromichi yasuda


2013年9月15日日曜日

Mz arts(エムジーアーツ)若手作家の個展

Mz arts(エムジーアーツ)で、吉本伊織さんの個展が始まった。
このギャラリーでは、年に数回、若手画家による個展が開かれている。

こう言ってはナンだけど・・・
Mz artsでの作家選定のセンスや作品の質がとても好きだ。
開設以来、若手作家にスポットを当てた個展のどれもが、僕には面白かった。

今開かれているのは、吉本伊織さんの個展。
そこに描かれている風景は、ほぼ白と黒の世界。
微妙に淡い色彩が、画面に奥行きを与えている。
静寂な、モノトーンの風景がどこか寂しさを感じるのは何故なのかな?と思っていたら、
吉本さんの出身地が富山県と知って、少し納得した。

↓こちらで開催中
http://www.mz-arts.co.jp/index.html
 postcard  Iori Yosimoto

2013年9月14日土曜日

プレカットの工場

まず、その数に驚いた。

木族の勉強会でプレカット工場を訪ねる。
プレカットとは、木造住宅を現場で組み立てる為に、柱や梁に刻みを入れて現場での大工さんの手間を少なくする目的であらかじめ(プレ)刻む(カット)ことを言う。

昔は、大工さんが全てやっていたから、大変な手間だったのだけれど今は産業ロボットがやるからずいぶん楽になった。

で、その工場では30棟/1日・・・作っているそうだ。

一日で30棟って言ったら・・・・仙台市の仮設住宅に住んでいる全ての家庭に、50日もあれば住宅(木材)を提供出来る。
写真:hiromichi yasuda



2013年9月12日木曜日

NPO法人 匠の右腕

宮城で知り合った職人さんで、高橋さんという人がいる。
NPO法人-「匠の右腕」を設立した大工さん。

「匠の右腕」の活動は、簡単に言うと職人の育成。
長い事不況が続いて、職人さんがどんどん廃業していった。しかし、今回の震災で、イザと言う時に職人さんが『居ない』ことに焦った高橋さんが立上げたのが、「匠の右腕」

高橋さんの活動は頭が下がるばかりだけれど、でもご本人の話はちょっとユニーク。

「今の60代、70代の職人は、老体に鞭打って働いてる訳ですよ。
自分の他にやれる職人さんが居ないから。
でもね、後継者を育てなかった彼らにも責任はあるんですよ。
僕は、60過ぎたら楽(ラク)したいから、こんな活動やってるんです」

むろん、高橋さんは照れ隠しでそんな言い方をしたのだけれど
意外と技術伝承の本質をついてたりして・・・
・・・・・
社員教育がしっかりしてる会社ほど、上司が楽してるし・・・

COPYLIGHTー匠の右腕

2013年9月11日水曜日

仙台市荒浜地区

東北工業大学の新井さんに声をかけて頂き、仙台に行った。

かなり盛り沢山な出張でまだ整理しきれてない、が・・・なかでも仮設住宅でのヒアリングは、感慨深いものがあった。

「荒浜」の人達が多く暮らしている仮設住宅を訪れた。荒浜は仙台で最も被害の大きかった地区の一つで、丸ごと津波にのまれてしまった町。
そんな事を思いながら、ヒアリングに参加。
平日だったからか、爺ちゃん1人と、あとは婆ちゃんばかりの十数人の集まりだった。

ヒアリングが始まると想像とは違って、もうちょっと普通というか・・・自分の実家で、爺ちゃん婆ちゃんが日常の話をしているような感じ、と言うか、
湿っぽい話になっても、最後は笑いに変えてしまうお婆ちゃんをはじめ、皆さん、元気で、ああでもないこうでもない、仙台の役人さんはどうしたこうした。
女3人よればかしましい・・・という具合で、
婆ちゃん達の明るい会話で、こちらの気持ちが楽になる。
画:hiromichi yasuda







2013年9月8日日曜日

東北への出張

震災復興で、東北で仕事をしている建築関係者は多い。
知合いなど、その活動に頭が下がる想いをする事が多々ある。

僕も、ボランティアなどで、自分に出来る事は無いかと何度か訪れたものの、その都度単発で、「設計者」として役に立っているか?と問われると必ずしもそうではなかった。

明日から、仮設住宅の今後について意見交換の為に仙台に行く事になった。
まだ、かなりの人が仮設住宅で暮らしていると聞く。

住宅は生活の基盤。
そこを改善する事は、「設計者」の役割だと考えている。
画:hiromichi yasuda







2013年9月6日金曜日

経理の仕事

個人で事務所を構えていると、何から何まで自分でやらないといけないから面倒なんだけど、特に苦手なのが経理。(といっても大切な仕事なんですが・・)

領収書が溜まってくるとそれをエクセルに入れて、必要経費などお金の出入りを定期的に整理しとかないと、確定申告の時期に大変な事になる。

ちょっと仕事に余裕がある時に、まとめてやっておくのだけど、溜まった領収書を整理していると、ため息が出てきて、そのうち不機嫌になってくる。
ゲゲ、この金額は何?・・これ何に使ったんだっけな〜?・・こんなにも出費したっけ?・・・みたいな事になって、精神衛生上よく無い訳です。

というわけで、さっさと切り上げたい仕事のNO1。

追記
近頃はアマゾンでの出費が増えている・・・アマゾンが伸びてる訳だ。商売がお上手。
画:hiromichi yasuda



2013年9月4日水曜日

googleの表紙

グーグルの表紙(topページ)はとてもシンプルだから扱い易いし、ページが軽いし、とにかく反応が早くて便利だから重宝している。
検索する際にはいつもグーグルのtopページを開いているから、その「デザイン」が毎日変わる事は知っていた。

今朝、いつものようにgoogleを開くと・・・おや、丹下健三さんの似顔絵じゃありませんか。

丹下さんと言ったら、建築界のスーパースター(だった人)。
日本の近代建築では「父」と言われるぐらい、知名度や、その作品から多くの人が影響を受けたりして、とにかくスゴい人。僕も、建築家で、最初に覚えた名前が「丹下健三」だった。

建築の世界に身を置く者として、googleのtopページデザインを見てちょっと嬉しかった。

そういえば、今年は、彼の生誕100年である。

画:hiromichi yasuda



2013年9月2日月曜日

思った通りにいく・・わけではない

なかなか、世の中思った通りには行かない。

善かれと思ってした事が裏目にでたり、失礼の無いように慎重にやったら相手は全然気にしてなかったり。
パーフェクト!と吹聴していたテストが、単純ミスで満点とれなかったり、急いで駅のホームに出たら、電車が出たばかりだったり。

自分の頭の中に世界があったらいつも思い通りだけれど、そうじゃないところが世間というか、社会と言うか、人の世というか。

というわけで、
あまちゃん見て、明日からまたがんばろ。
画:hiromichi yasuda