環境デザイン・アトリエ

横浜の建築家からのメッセージ。
日々感じた事を綴ります。

2016年5月18日水曜日

ブログ移動しました!

ブログ移動しました。
新しいアドレスはこちらです。

http://kankyo-y.jp/blog/category/diary/

2016年5月6日金曜日

ゴールデンウィーク

静岡の実家は昔ながらの農家の間取りで、縁側がある開放的な作りである。
それだけが理由では無いのだけれど、人がよく集まる家である。
そして、集まる事は何だかいい事みたいだ。

ゴールデンウィーク、実家に帰った初日・二日目と、嫁に出た姉が屋敷の掃除の手伝いに帰っていた。遠慮なく親父に文句を言いながらも、面白おかしく動き回っている。夜になると近所に住む年長の姉もやって来て会話に加わる。

姉が帰った後の三日目は、今度は従兄弟が伯母を連れてやって来た。従兄弟の明るいキャラもあって、平均年齢80を超えた、親父とお袋・伯母の深刻な話も笑いに変わる。

年寄りも含めて、めいめいが楽しんだゴールデンウィークであった。

2016年4月30日土曜日

デジタルカメラ

先日、中古のデジタルカメラを買った。
7・8年の型落ちで、定価の1/10程度の価格だったと思う。
購入した物自体はしっかりしていて、殆ど新品。

ここ数年は、解像度にしろ、感度にしろ、ズームにしろ性能がアップしているわけでもなく、魅力的な新機能が加わった訳でも無い。

結論として、どうして新品を買う必用があるのか?と思った訳だけど、案の定、市場の売上げはジリジリと落ちているらしい。
僕の感覚は、一般常識と離れていない。

ところで、このデジカメ、とてもコンパクトで、広角撮影可能。
鞄に入れて、いつも持ち歩いている。
画:hiromichi yasuda





2016年4月27日水曜日

[ケア]の空間デザイン

東京電機大学でやっている設計課題は、住宅を[車椅子生活者]の為にリノベーションする、というもの。
ちなみに、以前このブログでも紹介した。
[老後について考える その1]

先日、その課題に先立って、学生と一緒に福祉機器研究がご専門の鈴木真先生のレクチャーを聴いた。
とても面白いレクチャーだったのでサワリだけ紹介します。

ハンディキャップを負った人が日常生活を送る為の「人」と「環境」の関係は、[図1]のように整理出来る。

[環境が要求するレベル][個人が実行可能なレベル]の相互関係は、
1)ユニバーサルデザイン
・・・社会状況を改善する。(環境が個人に寄り添う)
2)ハンディキャップを持つ個人の能力アップ
・・・医療・訓練(リハビリ)・教育。(個人が環境に対応する)

ここで重要なのは、「個人の能力」に応じた「空間デザイン」であること。

ユニバーサルデザインに限らず、これからの空間デザインのヒントになりそうなので、少し勉強しよう・・・と思った。


図1







2016年4月23日土曜日

人の発熱量

人、1人の発熱量は、100w相当なんだそうだ。
(web情報だけど・・・)


ま、それが正しいとして、今月から始まった図学の授業では、100wの学生が101人受講する事になった。
200m2程度と、さほど広くない教室ですし詰め状態。


ちなみに、100w/人だと、100人で、10kwになる。
(100w/人×100人=10kw)

太陽光パネルだと50m2程度必用。
 (電気を売ったら、300円/hだ。)
・10畳用のエアコンを13台同時つけることが出来る。
 (図学の教室と同じ広さ)
・掃除機を12台同時に使うことが出来る。

 (あっという間に教室が奇麗になるな・・・)
・ノートパソコンを400台同時に使用することが出来る。

 (学生1人あたり、4台同時使用できる・・・でも、4台も使わないか(笑)・・)
・平均的な炊飯器で56台(4.5合)
ご飯を炊くことが出来る。
 (252合炊ける・・・一人暮しだと300日分やね・・)
・7.5wのLED照明を、1333灯、灯す事が出来る。
 (おお、明るい!) 

101人の授業、熱気でムンムン、教室が暑くなる訳だ・・・・
画:hiromichi yasuda

2016年4月15日金曜日

HP(ホームページ)の更新・・にむけて

事務所のHP(ホームページ)の更新、いよいよ終盤に差し掛かってきた。

暇を見つけて作業しているのもあって、切れ切れにデータを送るからwebデザイナーさんにはずいぶん迷惑をかけてしまった・・・
でも、やっと完成形が見えてきた。

デザインにこだわった細かい要求を出すと、webデザイナーさんは冷静な評価をしてくれる。

例えば、閲覧者に優しい・解りやすい・といった視点でアドバイスをもらえるから、自分のこだわりは、本当に必用なのか?が明らかになってくる。

[作者の視点]と[閲覧者の視点]を交互に変えながらバランスよく作る事が出来たと思う。

もうすぐ、ウェブ上で見られるので、乞うご期待!


画:hiromichi yasuda

2016年4月12日火曜日

新学期に思う事

ここ数日、駅でも、バス停でも、街のあちこちでスーツ姿の若者に出会う。
あきらかに、昨日までニットのパーカーでも着ていたような、スーツ姿が似合わない若者達である。
でも、5月・6月になると、徐々にスーツが似合うようになっていく。

大学でも新学期が始まった。
新入生に対する授業では、先月まで高校生だった学生はまだまだ幼い風貌である。
でも、彼らも4年経つと社会に出て行く。

長い人生において、この年頃は日々大きく変化する(成長する)時期である。

当人は気が付いていないだろうけれど、彼らを見ているとつくづくそう思う・・・
と同時に、自分が歳をとったことも。
画:hiromichi yasuda

2016年4月5日火曜日

昔の事務所のOB会

先日、以前勤めていたワークステーション(設計事務所)のOB会があった。
所長の高橋御夫妻と、初期スタッフ(みかんぐみの竹内さん)から、現在のスタッフまで、20名弱が集まった。

それぞれが、独立後の近況報告を交えて、今手がけているプロジェクトを発表する。

以前と違い、建築家の職能領域が不透明になっている昨今、プロダクトを中心に活動している後輩から、街づくりまで活動領域を広げている後輩など、皆それぞれが違う道を歩き始めている。
自分の進む道を模索しながら、強かに活動している姿は聞いていて頼もしい

最後にドイツ人の元同僚(ユルゲン)によるビオラの独奏でお開きとなる。
余韻の残る、とても楽しい宴だった。
画:hiromichi yasuda



2016年3月29日火曜日

3月を乗り切る

ヘビーな手応えのある3月だった。
仕事・その他、怒涛の3月だった。

おかげで、ブログを書く精神的余裕も時間も無く、ずいぶん久しぶりのブログになる。

そんな時に支えになるのは、友人や家族、月並みだけど信頼出来る人の繋がりである。
改めて、感謝。

もう一踏ん張りしたら、黄金町も桜祭りである。
画:hiromichi yasuda

2016年3月18日金曜日

大岡川の桜祭り

もうすぐ、黄金町に桜祭りがやってくる。
昨日、提灯に灯が灯っていよいよ準備が始まった。
例年、桜祭りは、満開の桜と、満員の人である。

NHKの天気予報士、南さん(*1)は「今年の桜は開花が早い」と言っていたけど、この時期になると、黄金町界隈の人も、その話題がちらほら。

一昨年は、開花がむちゃくちゃ早くて、桜祭り当日は散った後だった。
さて、今年はどうだろう?

桜祭りは、4/2と4/3
・・皆さん大岡川に遊びにきてね。 
写真:hiromichi yasuda

*1) 南さん・・・コメントに必ずダジャレを入れる、陽気な天気予報士さん

2016年3月13日日曜日

こんな日もあるんです

散々な一日だった。
話せば長くなるのだけれど、かいつまんで言うと、スマホを電車に落した(忘れた)のが事の発端。
一日の予定台無し・・・

たった一つの、手のひらに納まる150gの機械が無くなっただけで、予定がめちゃくちゃ。
JRにスマフォ紛失の届出しないと、と電話をしたいが・・・スマフォ無し。

午後から予定していた見学会と懇親会・・・予定表は、スマフォの中。
集合時間は、スマフォの中。
集合場所は、スマフォの中。
電車のの乗り継ぎもスマフォのアプリ。

こりゃダメだと諦めて、〇〇さんに電話をしなきゃと連絡したいが、電話番号はスマフォの中。

お手上げ。

たった一つの機械に振り回されるライフスタイル、なんとかならないものか・・・
画:hiromichi yasuda




2016年3月7日月曜日

師走の次に忙しい弥生(3月)

ここのところ、忙しくてバタバタ。
建築業界に限らず、3月というのは皆さん忙しいんではないかと・・・

〆切りが迫ってくると、それに向かって日増しに忙しくなる。
師走(12月)と、弥生(3月)が忙しくなるのは、年(年度)が変わっちゃう前に一仕事終わらせようという・・・昔からの慣わし、というか、世間の空気。
気持ちはよく解る・・・けど。。

おまけに、3月は花粉症。
草木は芽吹いて生気に満ちているけど、気力も生気も吸い取られてる感じの、ワタシ。


画;hiromichi yasuda

2016年3月2日水曜日

上棟式

静岡で建設中の住宅が上棟を迎えた。

鳶職人が柱を建てて梁を架けていく。
プレカットで刻んだ木材を、まるでパズルのピースを入れて行くように組み立てて行く。
夕方近くに、全体像が掴める大きさになったところで上棟式を行った。

施主と僕とで、幣束(へいそく)に向かって、二礼二拍手一礼。
最後に、隅柱に塩・米・酒をまいて一通りの儀式が終わる。

上棟式は、平安時代の昔からあったと言われている。
それは、柱を立て梁を架ける行為に建物の起源を思わせる神聖な姿を見たからだと思う。
プレカットになった現代と言えども、建物が立体的に組み上がって行く姿には高揚感があった。平安の昔から変わらず日本人が感じてきたことだろう。
写真:hiromichi yasuda

2016年2月28日日曜日

2016 神奈川 大学卒業設計コンクール(結果)

本日、神奈川 大学卒業設計コンクールが無事終わった。
企画者として、不備が無いように(それなりに)張りつめていたので、無事終わったことにホッとした・・・と同時に、これを書きながら今は心地よい脱力状態。

今回、特に2つの事が心に残った。

一つは、金賞(最優秀賞)に選ばれた、東京工芸大学の留学生リバート君の作品。都市インフラ(道路・鉄道)を積層させて土地を掘込んで走らせるという提案。
案もさることながら、東南アジア出身の留学生であるが故の、ストレートな野心と純粋性が混じった、清々しい提案だった。
たぶん、高度成長期以降、日本人が失ってしまった「時代はもっと良くなる」という確信、都市を作る前向きな姿勢が・・建設の喜びってこんなんだったよな・・・という郷愁を誘ったのだと思う。

もう一つは、鎌倉近代美術館についての、審査員の一人である野沢正光さんの講評だった。この冬、美術館としての役割を終えた鎌倉近代美術館について、その生まれた経緯から始まり、それが何故残さなければならないか?を、丁寧に、そして熱く、学生の心に響く言葉で説明していた。
会場の全ての人が、その発する言葉一つ一つを静かに聞いていたのが印象的であった。











2016年2月24日水曜日

JIA神奈川-大学卒業設計コンクール2016(宣伝)

ちょっと宣伝になりますが、今週末の28日(日)に、みなとみらい線ー馬車道駅コンコースで、JIA神奈川大学卒業設計コンクールがあります。(JIA神奈川建築際)

審査員に野沢正光さん・柳澤 潤さん・川辺直哉さん・中川エリカさんをむかえ、本年度神奈川県の大学を卒業する学生の作品を公開で審査をします。

昨年は、金賞(最優秀賞)と銀賞(優秀賞)が接戦で、審査員の間で白熱した議論になりました。受賞者は感極まって涙を流してしまう場面もあって、会場ではホロッとしてしまうことも・・・

と言う訳で、神奈川県内での学生一等賞を決めるコンクールです。
注目の公開審査は午後から始まりますので、ご興味のある方は、是非足をお運び下さい!

かながわ建築際
http://www.jia-kanto.org/kanagawa/event_week/2016/index.html


2016年2月20日土曜日

晴耕雨読

今日は雨。
土曜日ということもあって事務所には出勤せず、ファミレスでゆっくり読書を楽しんだ。

晴耕雨読だな〜と思ってスマホで調べたら、

「世間のわずらわしさから離れて、悠々自適の暮らしを送ることのたとえ」
だそうだ。

単に、晴れた日は畑を耕して雨の日は家に籠って読書、勤勉な生活を奨励する意味か、

と思っていけど、ちょっと違った。

でもよく考えてみると、今日みたいな雨の休日は
「仕事の煩わしさから離れて、悠々自適に本を読ん」でいるのだから、
僕のとっては、本来の意味のほうがしっくりくることに 気が付いた。
画:hiromichi yasuda

2016年2月17日水曜日

オープンデスク

学生さんが、春休みを利用してオープンデスクに来ている。
建築学生のオープンデスクは医学生のインターンシップみたいな制度で、実務を学ぶ為にキャンパスを出て現場で学ぼう、というわけだ。

とりあえずは、模型かな?と、建設中の住宅模型をお願いすることにしたけど、ちゃっちゃとこなして予定より早く終わりそうである。

次に何をやってもらおうか?・・・と腕を組んだところで、
ちょっと根本的に考えを改める事にした。

外に出て打合せがあるとき、一緒にきてもらう・・・というのはどうか?
僕が、外でやっていることを見てもらう。
ちょうど協働で進めているプロジェクトがあるので打合せに同行してもらって、なんならディスカッションに参加させちゃうのだ。
オープンデスクとして有意義な経験は、外部の人との打合せの場に居合わせる事ではないか、と。
僕にとってエキサイティングな場面ならば、学生にとってもそうに違いないだろう。

と言う訳で、学生さんはキャンパスはおろか事務所も出てしまうことになる。
書を捨てよ、町へ出よう。。。か。

(*このアイデアは、仕事相手の了解を得るのが前提だけど、幸い理解してくれました。)
画:hiromichi yasuda

2016年2月13日土曜日

建築における「白」について

建築では、特に「白」が好まれた時代があった。
モダニズム全盛の頃(20世紀前半)はなんでもかんでも「白」だったけど、2000年前後の10年間程も「白」が好まれた時代だった。

柳田國男の「明治大正史 世相篇」を読んでいたら「白」について興味深い事が書いてあった。
柳田によると、明治になって、普通の民家でも「障子」が使われるようになった。
それまで板戸だったところに障子が使われるようになると、部屋が明るくなる。

部屋が明るくなると壁のシミ、食器の汚れが気になるようになる。
白木の食器はすぐにシミがついて汚くなるから、代わりに陶磁器、特に明るい部屋で見栄えが良い「白」い磁器が徐々に好まれるようになっていった、のだそうだ。

2000年前後というと、パソコンが白くなった。それまで黒とかグレー、アイボリーのパソコンに対して、Macが白いパソコンを出して、とても新鮮だったのを覚えている。

あれも、建築が白く(明るく)なった事と関係してた・・・かどうかは不明だけれど、確かに白いミニマルなデザインが好まれた時代だった。
画:hiromichi yasuda


2016年2月7日日曜日

記憶(メモリ・・短期記憶)

ここ数年、記憶力が弱くなっているな、と感じていた。
中でも短期記憶、つまりパソコンで言うところのメモリ・・・の能力がちょっと鈍ってきたな〜・・・と。

例えば・・・・「そうだ!」と思ってパソコンのスイッチいれて、画面が表れたら
「あれ?なに調べるんだったっけ?」とか、
「よし」と思って、わざわざ台所まで行って冷蔵庫開けたら
「・・・??・何で冷蔵庫開けてるんだっけ?」とか。

集中力の欠如というか、ほんの数秒、注意が他にいくのが原因なんだけど・・例えばパソコンが起動している間にテレビのニュースが耳に入ってきたりとか、冷蔵庫に行くまでに扉に足の指をぶつけてヒーヒーしたりとか・・・

理由はたわいもないのだけど、ま、しかし、年齢と共にメモリが弱ってきているのは事実として認めようと思っていた。

しかし、最近本を読んり人の話を聞いた時「メモ」をとるようになってから、その短期記憶力が復活してきた気がする。しかも、メモを取るようになってからは「メモを取らなくても」記憶に残るようになった。

メモリを鍛え直すために、手を動かす事。
これ、おススメです。


画:hiromichi yasuda


2016年2月3日水曜日

同期

[同期]といえば、昔は「きっさま〜とおーれーとーは〜同期の桜〜」
みたいな、肩組んで歌ったりする同期生の意味だったけど、
今はネット上でデータを管理して、PCやスマフォを同時に更新する事。

先日、スマフォが壊れ、自宅のパソコンも役に立たなくなったのでほぼ同時に取替えた。
いろいろ設定が必用になったので、それを期に予定表(Googleカレンダー)を同期できるようにした。

事務所がMacで、自宅がWindows、スマフォがAndroidと節操がないんだけれど、同期できた。

今更ながらだけど・・・・・便利。
画:hiromichi yasuda


2016年1月28日木曜日

3.11以後の建築 by 青木淳さん

3.11以後の建築、前回の続編。


丁度、水戸芸術館に見に行った日に、展示との関連企画で「水戸ブンシツ際」と青木さんの講演会をやっていた。

青木さんによると「ブンシツ」というのは、現在十日町で進めているプロジェクト[市民活動センター]の為に作った設計事務所の分室。
そこは青木さんの事務所の現場詰所としてはやや広めで、十日町の人たちが寄合って会議をしたり、講演会をやったり、お食事会でみんなが集まったりできる。
つまり、建設中の[市民活動センター]で行われるであろう企画を前もってやってみよう、やがて完成する[市民活動センター]を町民が使い果すための助走期間としよう、というわけだ。

従来、設計事務所は建物をデザインすることが仕事で、内容(企画)は別の人が作っていた。しかし青木さんは使われ方(プログラム)に関われない設計にフラストレーションを感じていたと言う。ハードとソフトが一体となって建物が活き活きとするわけだけど、「ブンシツ」は、小さいけれど(ある意味)大きな実験場であった。

追伸
ここでは紹介しきれないけれど他にも多くの試みがあって、ハードに特化した設計手法が江戸時代のデザインに見えてしまうのもそう遠くないだろう。

画:hiromichi yasuda







2016年1月25日月曜日

3.11以後の建築 in 水戸芸術館

先日、「3.11以後の建築 」を見に水戸芸術館に出かけた。
前から、気になっていた展覧会だったけれども、知人からチケットをもらわなかったら行かなかったかもしれない。
・・・・行って良かった。(知人に感謝)

素直に明かすと、今、僕が最も「知りたい」ことを示した展覧会だった。
こんな前のめりになったのは久しぶりだと思う。
では、何が知りたかったのか?
それは、今、建築は何をすれば良いの?という、率直で身も蓋もないような問い。

そんな問いに、企画者(五十嵐太郎さん・山崎亮さん)は同じ眼差しで時代の答えを探していた。

展覧会では、7つのテーマにそって、それぞれの建築家の試みが紹介されている。
1. みんなの家  
2. 災害後に活動する  
3. エネルギーを考える  
4. 使い手とつくる  
5. 地域資源を見直す  
6. 住まいをひらく  
7. 建築家の役割を広げる
テーマとそこで紹介された建築家の活動は、「今」の問題に真摯に向き合うことで出てきた答えだったと思う。今までの作り方や作品とは違う価値観がそこに見える。
現代(特に震災以降)は、建築に限らず、時代の価値観が変わるぐらい大きな転換期と言われている。そんな時代だからこそ、みんな模索しながら建築を(あえて作らないという選択も含めて)考えている。琴線に触れたのはそこだった。

ところで、その日はオプションで青木淳さんの講演会があった。
青木さんの講演は、この展覧会の主旨をよりダイレクトに示すものだった。続く)
画:hiromichi yasuda



2016年1月21日木曜日

ラジオを聞いていると・・・

最近、事務所では、東京FMを流している。
仕事に集中していると単なるBGMだけど、気が抜けた瞬間を狙って耳に入ってくることがある。

先日、競走馬に乗るジョッキーが、話していた。

競走馬は、「いつも全力」で走ってる訳ではないそうだ。
G1レースと言えども、やる気の無い馬もいるらしくて、
「いつだって馬が全力で走ってると思ったら大間違い・・・ライオンに追われたら別ですけどね(笑)・・・」
だそうだ。

あと、鞭を入れると、全ての馬がギアを上げる訳では無くて、場合によってはつむじを曲げて、あえて失速する馬もいるのだそうだ。
ジョッキーは、「馬の耳の動き」を見て、それを知るらしい。

馬の性格を知ってレースに臨むのがジョッキーの役目でもある、ということだけど、
人間も、そうだよな〜・・・・
画:hiromichi yasuda



2016年1月17日日曜日

鎌倉・東慶寺

鎌倉に、「東慶寺」というお寺がある。
北鎌倉では、円覚寺程大きくもなく、明月院(あじさい寺)程有名でも無いけれど、ややこじんまりとして上品な佇まいが好きなお寺である。
駅から近いこともあって、北鎌倉に行った際には、いつも立ち寄っている。

小林秀雄という昭和の文芸批評家の墓があって、実は学生の頃小林秀雄さんに陶酔していてその延長で墓までお参りに行ってしまったのだけど、それ以来、好きなお寺となった。

このお寺、梅が有名で、2月になると、境内に梅の花道が出来る。
その梅の木が低く剪定されていて、周囲の塀や軒も低く抑えられているので、ゆっくり歩くには心地よい参道である。
例えば、日溜まりの梅の前で、
「梅が、咲きましたねえ」
「咲いたねぇ。だけど今年は早いね・・」
「ええ、ええ、早いですねえ・・」
「うん、早い、早い。」
みたいな、お婆ちゃんとお爺ちゃんの会話が聞こえてきそうな・・・そんな参道である。

3年程前から、ギャラリーもオープンして、趣味の良い工芸品を中心に展示している。
好みのスペースが、また一つ、加わった。
画;hiromichi yasuda

2016年1月13日水曜日

一級建築士

先日、一級建築士の合格祝賀会に初めて参加した。
といっても、50才にしてやっと一級合格、じゃなくて、
S合資格さんからの、招待客としての参加、です。
(建築士になって二十数年。信頼と実績の環境デザイン・アトリエでございます。)

しかし、今は合格するのも大変だ。毎日数時間の勉強を一年間続けてやっとボーダーライン。それでも、多くが涙を飲むのだそうだ。
僕の頃は、確か過去5年間の問題(過去問)を、3回やれば合格、なんて言われてた。
チョロい、とは思わなかったけれど、今と比べたら、ずいぶん牧歌的な時代だったと思う。

試験と言えば、今週末にはセンター試験が始まる。
断片的な記憶だけれど、ちょっと身震いして会場に入ったのを覚えている。
僕にとって、生涯最も勉強した時期だったし・・・
・・・・・・・

頑張れ、受験生!

写真:hiromichi yasuda

2016年1月9日土曜日

カラオケ

友人も、30年以上も親しくしているとお互いに照れるものである。
改めて語り合うにはどんな事を考えているか想像できてしまうし、
だからという訳では無いけれど、
昔のようには口角泡を飛ばして語り合う事は少なくなったかも・・・
若い頃は、建築論なんか語り合ったけれど。

そんな友人から、カラオケに誘われた。
なんでも、今度、パーティー後にカラオケに行く事になるから歌の練習をしたい、とか。
というわけで、最近立て続けに2度、カラオケに付き合った。

大きな声で、音程とリズムがピタッと会うと、なかなか気持ちがいい。
サーフィンで上手く波に乗った時のような、そんな快感だとおもう。
(サーフィンやったこと無いけど・・・)

友人が上手く歌ったら拍手して盛上がって、自分が上手く歌えたら拍手されていい気分になって
・・・・・なかなか楽しかった♡

画:hiromichi yasuda



2016年1月4日月曜日

初詣

今日、初詣に行ってきた。
例年、友人と連れ立って新井薬師という真言宗のお寺に行く。(*1)

僕らは、今年もいい年になりますように、とお参りする。
特に信心深いわけでもないけれど、年々、仏様に手を合わせる事が多くなってきた。
歳、なんでしょうね・・・子供の頃、おばあちゃんが手を合わせて頭を下げるのを見て、意味も解らず真似していたけれど、徐々にそれが腑に落ちるようになってきた。

境内に大きな香炉(線香の台)があって、線香の煙を体の弱いところ悪いところに当てると治る、と言われている。
僕らの前を、年老いたご夫婦(らしき人)が丁寧に体に煙を当てていた。
おじいちゃんがおばあちゃんの腰に煙をかけて、おばあちゃんがおじいちゃんの肩に煙をかけていた。
最後に、お互いに合掌して、頭を下げた。

どこか心和む光景だった。


画:hiromichi yasuda