環境デザイン・アトリエ

横浜の建築家からのメッセージ。
日々感じた事を綴ります。

2015年10月30日金曜日

イベントの企画(黒子の役割)

最近、JIA(日本建築家協会)のイベントで、幾つかの企画に加わっている。
頼まれたら、出来るだけ[断らない]ようにしよう、と思っている事もあって引受けるわけだけど、やるからには中途半端に終わらせたくないと思っている。

イベント企画者はどちらかというと黒子、参加者がどれだけ楽しんでいるか?に気を使わなければいけない。
恐らく、それがイベントが成功するための黒子の心がけだと思う。
ただ、やってみて、そればかりではいけない、と思った。

「自分も」楽しまなければ、いけない。


画:hiromichi yasuda



2015年10月24日土曜日

衛生陶器について。

いきなりちょっと下の話で恐縮ですが・・・・

衛生陶器を見てると、[大便器]より[小便器]の方が、デザインのバリエーションが多い気がする。勿論、種類は[大便器]の方が圧倒的に多いのは、T社、I社(今はL社・・・)のカタログを見てると、わかる・・・・が、
でも、形もサイズも微細な違いで、性能ばかりを争ってる気がする。
それに比べて、[小便器]は、形とサイズのバリエーションが豊富である。

以前、イランに旅行に行った際、トルコの空港のトイレで、丁度股間の高さに、その、あの朝顔?があって、ちょっとギョッとした。

日本でよく見かける、床にくっついてる長いタイプが、低リップ型と言うらしいけど、その空港トイレで見たのは、50cmぐらいのラグビーボールを斜めに切って、床から70cmぐらいの高さに付いている感じで・・・・なんと言うか、朝顔が股間のすぐ下を包むような、・・ちょっと背伸びをしたくなるような、モゾモゾした感じであった。
(西洋人は足が長いから気にならないのかな・・・・)

ま、しかし、床が汚れてなかったから、こちらの方が粗相が少なそうではあるが・・・・

2015年10月21日水曜日

咳をしたら一人

この時期に珍しく、風邪をひいてしまった。

画期的な治療法を教えてもらって、1日休んだだけで回復した・・・・
けど、咳が止まらない。
咳はいつもの事で、体調が良くなって回復に向かう4・5日ほど、苦しめられる・・・・
もともと、喉が弱いのかも。

今日の職場は、たまたま一人。
ゴホゴホ咳き込んでの仕事は、誰か居たらうつしてしまいそうだから一人は丁度良かった。

尾崎放哉の句に、「咳をしても一人」というのがあるけど、
衛生学的には、「咳をしたら、一人」。
画:hiromichi yasuda

2015年10月16日金曜日

大学の良い所

組織が開かれている、ということについて少し。

今日、大学行きのバスに乗ると途中の停留所で、黒人さん、続いてイスラム系の女性などがちらほらと乗車してきた。僕と同じ大学前の停留所で下車して、僕と同じ大学が目的地だった。

一日の講義を終えた大学構内の停留所では、今度は車椅子の欧米人と同乗する事になった。車いすのスペースがある事は知っていたけれど、バスに乗り込む姿は初めて見た。

いろいろな立場や境遇の人が、学問という共通の目的で大学に集まってくる。
試験は別として、人種・性別・身体の違いに対しては門戸は開かれている。

社会には、本人の努力では如何ともし難い理由で門戸が閉じている組織がある中で、大学は[学問を目的]とする人には開かれている。

大学のフェアな部分だろう。

2015年10月13日火曜日

指導者はテニスの壁打ちの[壁]

大学で教えている建築家が集まった時、こんな話になった。

例えば、場所や家族構成やテーマを与えて、住宅の設計を2・3ヶ月かけて指導するとする。学生は、課題条件を読み解いて設計するのだけど、あくまでも作業は自宅(つまり授業外)だから、サボる学生と、頑張った学生とでは雲泥の差が出てしまう。
頑張って指導しても、1週間後、なにもせず手ぶらでやって来る学生がいると、教える方もげんなりしてしまう。

ある建築家が、そうならないように、学生に対してこう切り出す、と言っていた。

最初に、「指導する私は、テニスの壁打ちの[壁]である。」と宣言する。
「相手が強く打ってきたら強く返す。弱く打ってきたら弱く返す。志ある学生には熱心に指導するが、やる気の無い学生には早々に切り上げて帰ってもらう。あくまで学生のやる気次第と。

・・・・なるほど。
画:hiromichi yasuda

2015年10月9日金曜日

屋外での読書

先日、工学院大学(八王子校)に早くついたので、授業が始まるまで屋外テラスで本を読んだ。

近頃は老眼鏡が欠かせないのだけど、この日は何故か眼鏡無しでもくっきりした文字だった。しかも文庫本。

体調が良かったのだろうか?屋外の明るさが目に丁度良かったのだろうか?

いずれにしろ、まだ眼鏡無しでも読めることに気を良くして、難しい本もスラスラ内容が入ってきた。

2015年10月5日月曜日

お相撲さんに挟まれて

今日、京浜東北線でお相撲さん二人に挟まれて座った。
品川駅から蒲田駅まで、わずか3駅間だけだったけど。

お相撲さんのチョンマゲは、とても艶があってしっとり整っていて、少しいいにおいがした。
画:hiromichi yasuda

2015年10月1日木曜日

コンクリートの建物

少し専門的な話なので、アレだけど・・・

建築では、ほとんどが、木造、鉄骨造、RC造(鉄筋コンクリート造)に分類される。
土や石やレンガで作った建物もあるけれど、ま、現代建築はだいたいこの3種類に分類される。

ところで、建築では、[ライフサイクルCO2]という考え方があって、
簡単に言うと、製品の製造、輸送、建設、使用、破棄、再利用、全ての課程を含んだ、CO2の排出総量を計算したもの。

木造だと、木材の切り出し、運搬、製材も全て。解体、処分も全て。
例えば製材する電気ノコギリの電気代をCO2に換算したり、運搬のガソリン代をCO2に換算したりと全ての課程をCO2を換算するわけだ。勿論、大工さんの現場労働で肺から吐くCO2も換算する。
(大工さんのCO2は全体では微々たるものだから影響ないけど)

ちょっと前段が長くなってしまったけれど、3種類の建物で、ライフサイクルCO2の排出は「RC造」が圧倒的に多い。
理由は、木材や鉄骨に比べて、「セメント」が、その製造過程で排出するCO2がむちゃくちゃに多いからだ。
必然的にセメントを多く使うRC造が、CO2に関しては地球に対してかなり負荷をかけている、ということになる。

今、建築の潮目が変わりつつあるのを感じるけれど、セメントのCO2の問題を解決しない限り、今までのようにRCを造り続けるのは厳しいかもしれない・・・・
画:hiromichi yasuda