環境デザイン・アトリエ

横浜の建築家からのメッセージ。
日々感じた事を綴ります。

2012年11月14日水曜日

西村浩さんの話・・地方都市の問題

昨日、JIAセミナーで、建築家の西村浩さんの話を聞く。
西村さんは、北海道の岩見沢駅の設計者。

岩見沢駅はグッドデザイン大賞とか、日本建築学会賞とか、数々の賞を取ったけれども、西村さんは権威的な所はおくびにも出さない、気さくで人懐っこいところがあった。
(受賞はちょっとアピールしてたけど)

現在は、佐賀で街づくりをしているようだ。
佐賀の街も、他の地方都市と同じように中心市街地が寂れている。
商売が上手く行かず、お店が撤退し、残った建物は税金の問題から、取り壊し→駐車場→人気(ひとけ)が無くなる・・・という、今や全国共通の問題を抱えているようだ。

そこで、西村さんの提案は、駐車場を原っぱにするというモノだ。
勿論、それだけ聞くと、ハア?!と言うことになるが、話を聞いているうちに、その説得力に引込まれて行く。

アイデアはとてもシンプルで、原っぱには公の読書スペースを設ける。あるいは実験店舗を設ける。設計課題でよく学生が出す様な案だが、西村さんの本領は周到な手続きにある。
法の網をかいくぐる、住民を巻き込む、思い立ったら行動する(勿論ちゃんと根回しする)など、アイデアのレベルで終わらないところが大きな違いだ。
どう実現するか?が最も困難で大切なことだから。

僕も、浜松という故郷を持っている。浜松が持っている問題も例外ではない。
画:hiromichi yasuda








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