環境デザイン・アトリエ

横浜の建築家からのメッセージ。
日々感じた事を綴ります。

2013年6月10日月曜日

ああ、東大寺大仏殿

坂本功さんの「木造建築を見直す」という本を読んでいると、伝統木造建築で一般的に言われている説の「間違い」が説かれている。

例えば、[正倉院の校倉造りは積層された木の膨張収縮によって内部の宝物を湿気から守っているのよ]説、とか、[五重塔は心柱が浮いている事で免震になってるから地震に強いのだよ]説、とか。一つ一つ検証してその間違いを説いているから、ガラガラと「伝統神話」が崩れてしまう。
歴史の教科書で習ったのはなんだったのよ〜

極めつけは、東大寺大仏殿は、鉄骨トラスで屋根を支えていて、工法はイギリス製なんだって(明治の改修)・・・・あらま。

伝統が持つシンプルな魅力・・は好きだけど、
実はそんなシンプルではなくて、ハイブリッドで錯綜してるのよ・・というのも、判る気がする。

画:hiromichi yasuda






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