学生の作品を見て思う事だけど、彼らは時代の変化に敏感に繊細に反応している。それはいつの時代も例外はない。
ところが、今年はそれが不思議な形で現れていた。
どういう事かというと、全体的に元気の無い、設計から溢れるようなエネルギーを感じる案が少なかった。例年と比べて学生達の能力は変わらないはずなのに・・・
建築教育は、建築を作る理屈(理論)と、その作り方(方法)を教える。何年か教えていて感じたのは、それが時代によって微妙に変化していくこと。特に時代が大きく変わる時には、それまでの教えが、気がついたら「過去のモノ」になっていた、なんて事がある。
今年の学生はそれを無意識に感じていたのではないだろうか?
誤解を招くので言い方が難しいけど、彼らが「肌で感じている時代の空気」と、教わった「建築教育」との齟齬に戸惑っているような、彼らの悩みが無意識に出たのが今年のプレゼンテーションだったと・・・
ところで、学生の提案では、原田さんの卒計案が良かった。四国の田園風景を取り上げた計画案で、美しい風景描写が印象的だった。
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