環境デザイン・アトリエ

横浜の建築家からのメッセージ。
日々感じた事を綴ります。

2012年3月26日月曜日

智に働けば角が立つ・・・・

「智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。」


これは、夏目漱石の有名な草枕の冒頭。
カントの知情意(人間のもつ三つの心の働き)からヒントを得た文章と言われている。


東北の復興支援を考えるとき、いつもこの言葉が思い浮かぶのです。


智とは、知識、理論、理屈のこと。あまり理屈ばかり言っててもしょうがなくて、実際に行動しろよ!と。


情とは、感情の事。ボランティアの人達は、ホント頭が下がるけれど、組織化されていないボランティアは、被災地では迷惑になってしまうとの話も聞く。


意とは、意志の事。意志はあるのだけど、何をやったら良いか戸惑っている人も多い。


昨日、JIA(日本建築家協会)で行われたアーキエイドの東北復興についてのシンポジウムに参加して来た。法政大学の渡辺さんが司会で、東北大学の小野田さん、東北工業大学の福屋さんらが活動報告をしていた。


かなりボランティア色が強くて苦労されているようだけど、「組織と仕組み」を作って(智)、「被災者に接し」ながら(情)、「意志を強く」持って(意)がんばっている。


本当に頭が下がる。
アーキエイドとは、東日本大震災に対する建築家による復興支援ネットワークのことです。


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