環境デザイン・アトリエ

横浜の建築家からのメッセージ。
日々感じた事を綴ります。

2014年1月16日木曜日

木造建築を2軒見せてもらって・・

近年の国交省の推進化で、「木造建築」が注目されるようになった。
これからは、公共施設でも木造の建物が増えるだろう。
僕自身も、2棟の木造公共施設を設計中である。

ところで、たまたまだけれど、ここ数日で、2軒の素晴らしい木造建築を見る機会に恵まれた。
一つは、筑波に建つ児童養護施設でK+Sアーキテクツさんの設計、もう一つは、下馬に建つ5階建ての木造集合住宅で、KUS一級建築士事務所さんの設計。

筑波の児童養護施設は、特にインテリア空間に感心した。
住居棟の中心にあるリビングの壁が下見板張り(*)、採光を上からとっている。
木に囲まれた落着いた空間に光が落ちる見応えのある演出で、木の温もりを活かした素敵なインテリアスペースになっている。

他方、下馬の集合住宅は、木造で『5』階建てがスゴくて、一昔前だと専門家は、まさか木造で5階建て??・・・と尻込みするところを、果敢にチャレンジしている。構造以外にも、建物の周囲を螺旋状に階段が昇っていくなど、この集合住宅は、新しい構法や計画にチャレンジするパイオニア精神に満ちたものだった。

それぞれ2つの施設は同じ「木造」ではあるけれど、その見せ場というかチャレンジする方向が異なることもあって、多様な木の使い方を教えてくれた。

木の可能性は「き」になっていたので、「き」ちょうな経験、だった・・と言う訳です。

*下見板張り:建物外壁に、長い板材を横に用いて、板の下端がその下の板の上端に少し重なるように張ること。また、その外壁。


画:hiromichi yasuda






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