環境デザイン・アトリエ

横浜の建築家からのメッセージ。
日々感じた事を綴ります。

2015年9月2日水曜日

日本の屋根(まめ知識)

日本の屋根型は、大きく分けて、切妻、寄棟、入母屋、がある。
(細かく言うと、もっとあるんですが)

僕は、寄棟以外は全部設計した事がある。
方形の屋根も、形で言えば寄棟の一変種、とも思えるけど、やっぱり別のものと言った方が良いだろう。(方形の屋根は一度設計してます・・・)

内田祥哉さんの本を読んでいたら、寄棟というのは、日本では最も汎用性のある型で、その理由は、どんな平面だろうが、寄棟の組合わせで対応出来るからだそうだ。

ちなみに、屋根は、谷の作り方が難しくて、「良い谷」と「悪い谷」がある。
平面形状が複雑になっても、寄棟の組合わせは水捌けの「良い谷」を作る事ができて、平面が雁行していても、新たに増築しても、どこまでも「良い谷」の組合わせで屋根を架けられる、という訳である。
画:hiromichi yasuda




2 件のコメント:

  1. 小野寺です。

    ブログに初めて寄らせていただきました。
    寄り道ついでに、足跡だけでなくコメントも残していきます。

    寄棟は汎用性が高いとありますが、先生はなぜ寄棟を選ばれないのでしょうか。
    顧客のニーズの兼ねあいなのでしょうか?デザインの問題でしょうか?

    答えにくいかもしれませんが、よろしくお願いします。

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  2. 小野寺さん
    コメントありがとうございます。
    僕が何故寄棟を選ばないか?
    う〜ん、何故だろう。
    在来木造の寄棟は、「インテリアが単調な空間になりやすい」というのがあるかもしれません。構法の問題ですが、寄棟住宅は水平に天井を貼るので、部屋が四角くなってしまいます。(勿論、水平に天井を張らない事も可能ですが、一般的に、です)
    ちなみに、建築雑誌をご覧になられると判りますが、「寄棟」の住宅は殆ど見かけませんが、建築家はあまり寄棟を作らないのかもしれません。
    寄棟作品がある有名な建築家と言えば、フランクロイドライトがいますね。

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