環境デザイン・アトリエ

横浜の建築家からのメッセージ。
日々感じた事を綴ります。

2015年7月18日土曜日

オリンピック1964→2020

先日、八王子市夢美術館に「戦後日本住宅伝説—挑発する家・内省する家」展を見て来た。実は、去年の今頃、埼玉県立近代美術館でやっていてそれも見たから今度で2度目。
戦後日本住宅伝説)←こちらで紹介。

埼玉では足早に見たので、今回はビデオ映像も含めて時間をかけて見てきた
その中で、黒川紀章さんの中銀カプセルタワービル(1972年)の映像を見たとき・・・・なんか違うなぁ?、今とずいぶん時代の感覚が違うな? と思った。

その映像は、建設に関するドキュメンタリーで、その中には建築家・エンジニア・施工者の面々の語りが含まれる。技術的に、こんなことあんなこと大変だった、という話だけれど、とにかく出てくる登場人物の肌がつやつや。
若い。

チーフアーキテクトである黒川さんは当時38才、その他ゼネコンのエンジニアも、映像を見る限り、30〜40代。
仮にこのような建設プロジェクトが現代にもあったとすると、はたして可能か?と思ってしまうほど若手が中心。今だと、チーフアーキテクトもゼネコンの統括者も、60代(下手すると70代?)が前面に出てくるだろう。

若いから、あるいはそうじゃないから良い悪い、という話では無いけれど、1964年の東京オリンピックも若いエンジニアや官僚、政治家が中心に頑張ったことが想像出来る。
失敗のリスクも含めて、寛容な社会であったことが想像出来る。
画:hiromichi yasuda

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