「木材の流通」をとおして、家具デザインの歴史を説明してくれた。
僕らは家具に限らずデザインの変遷について、特に近代は時代の好みや西洋化など「思想面」から理解する事に慣れている。
が・・・・
とりあえず、専務さんの話に戻ろう。
明治初期は、江戸からの延長で、針葉樹が多く使われていたという。
針葉樹とは、檜や杉など今でも最も多く使われている日本の伝統的な木材。
日本の広範囲に生息しているから、近場で調達出来る。
ところが、明治中期から大正にかけて鉄道網が広がるとともに、東北・北海道の木材が使われるようになる。
樹種で言えば広葉樹。特にナラ材の発見は大きかったようだ。
更に時代は下って、第二次大戦までは、ナラ、シナ、楓が使われるようになる。
植民地の樺太、満州、からの供給である。
戦後になると、ラワンなど東南アジアからの輸入が増えていく。
一般に針葉樹→広葉樹の流れは、日本の近代化(西洋化)とセットで考えられている。
(ま、そりゃそうだが・・・・)
専務さんの話は、流通から、つまりデザインの背景からの解明だった。
画:hiromichi yasuda
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