環境デザイン・アトリエ

横浜の建築家からのメッセージ。
日々感じた事を綴ります。

2014年8月24日日曜日

遺産と負の遺産

昨日、日本の木材普及(特に杉)にご尽力されている、安藤邦宏さんの話を聞く機会があった。
「木造住宅は最低60年保つように造ろう。そうすれば、建設時に植えた苗が、60年後、建材として使える伐採時期を迎えるから、ちょうどいい」


先日、構造事務所のH谷川さんと杭について打合せている時、ふと、漏らした言葉が気になった。
「表層地盤改良って、今は良いけど、40年後とか、50年後、大変なことになるんだけどね・・・」
表層地盤改良とは、土地の不同沈下や地震時の建物倒壊を防ぐために、セメント成分を土に混ぜるて地面を固めること。
設計者は『今の安全』を想定して地面を固めるけれど、『その建物を解体した後』の事はあまり考えていない。

設計する際、「将来」を考える比重がますます大きくなっていると思う。

画:hiromichi yasuda

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