(前半は 東北復興ー大月敏雄さんの話)
釜石市の平田地区(へいたちく)に大月さん達のチームが設計した仮設住宅がある。
僕も一度訪れたが、住戸同士の入口を対面式として、入口にはデッキを張って屋根がついている。バリアフリーだし、玄関先で立話が出来るようにもなっている。
勿論、それだけでなくエリア全体では医職住にも配慮されていて、店舗やクリニック、食堂などがあった。
(医職住・・・・東北復興ー大月敏雄さんの話 参照)
ところで、象徴的なエピソードを一つ紹介してくれた。
平田の仮設住宅は公園を敷地としている。一般的に公園内には店舗は建てられない。
仮設住宅は建てる事が可能だけれど、店舗やクリニックを作るのに議会を通し条例を変えて確認申請を提出して・・・・などの手続きが必用になる。
そうこうしているうちに、店舗などの建設が大幅におくれてしまったそうだ。
またしても法律の壁。
ところで今回の大月さんの話はとても示唆的で、行政に復興の提案をする際の心得が幾つか含まれていた。
まず、法律(建築基準法以外も)をしっかり理解した上で提案する事。次にお金をどこから調達するか理解した上で提案する事。
この二つはとても重要で、どんなに素晴らしい計画でも行政は呑んでくれない・・・というか、それは行政にとっても大きな壁だということ。
建築家が住民の為の計画案を持っていっても、なかなか相手にされないのはそんな理由もある。
最前線の現場で働いている行政の人達は多忙を極めているから。
いろんな意味で、混乱している時には見えなかった部分が少しずつ見えてきた。
最前線で働いている人達は本当に頭が下がる思いだが、僕も何か役に立てればと真剣に思っている。
画:hiromichi yasuda
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