環境デザイン・アトリエ

横浜の建築家からのメッセージ。
日々感じた事を綴ります。

2014年6月29日日曜日

施設とそれが求める質

中村拓志さんの狭山湖霊園にある二つの建物を見せて頂く。
中村さんというと、どこか商業建築が得意な人、という勝手なイメージを持っていた。

今回見せてい頂いた建物は、霊園の管理棟と礼拝堂の二つ。
どちらかと言うと、静かで、厳かで、長い時間にも耐えうる質感とデザイン、が求められるタイプの施設だけれども、見せて頂いた二つはその要望にしっかり応えていた。

「施設」(ビルディングタイプ)は、同時にその「質感」を要求する。
例えば、モスクを日本のお寺みたいにつくったら、イスラムの人は怒っちゃうだろう。
モスクは、その形状が多少違ってもやっぱりモスクに見えなくてはならない。

どこが「らしさ」で、どこで新しい試みをするか、が建築家の勘所であろうけど、中村さんはそのバランスが優れた人だと思う。
昔、村野藤吾さんにも似た印象を持ったことがある。
画:hiromichi yasuda



0 件のコメント:

コメントを投稿